REPORT

たてもの評価あるき

2018年3月17日

14:00~16:00
参加者:  7人

【案内人】笠井明倫
長野市 都市整備部 市街地整備局 市街地整備課

 

 

【プロフィール】
長野市出身。県外の大学を卒業後、入庁して最初に配属された資産税課で4年間家屋評価を担当。主に新築家屋の評価に従事する。新築中の建物を見かけるといまだに反応してしまう。

 

 

 

【コース案内】
建物や土地等にかかる固定資産税は、長野市の税収入の約45%を占めています。街なかの建物の評価をしながら歩き、意外と知らないこの税金について、話せるところまで話します。

 

 

 

【コース】
田町付近のマンション

住宅の固定資産税について。

そもそも何を見て、どう評価しているのか。

建物の完成から、固定資産税の税額が決定するまでの流れをお話しします。

権堂イーストプラザ

再開発によって完成した建物。

店舗や住宅、公共施設の取り扱いの違いについて。

MIDORI北東駐車場

機械立体駐車場。平面駐車場、自走式立体駐車場の取り扱いの違い。

西後町公民館

固定資産税が最初からかからない物件と、かかるけど免除になる物件、非課税(地方税法348条2項)と課税免税(市税条例)

Shinkoji カフェ

リノベーション物件の固定資産税は?

同じ築年数でも見た目の新しさで固定資産税は変わる?

 

 


 

集合場所の東町ベースを出発してすぐ足を止め、実際の建物を例に固定資産税の基本から。

 

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笠井さん、建物の簡単な図面を書いた方眼紙と合わせて説明してくださいました。同じ瓦屋根でも細かい仕上げで値段が上下してくるなど、細かい話まで質疑が重なります。

 

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さてまずは「田町付近のマンション」に。

固定資産税はどこをどう見て評価しているのか、建物の竣工時期・査定から評価までの流れ・実際の税がかかるタイミング。

内容と時間軸から、仕事の大変さや苦労の裏側を垣間見れました。

 

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次は「権堂イーストプラザ」へ到着。

 

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一階に店舗が存在するこの施設、実は固定資産税の評価は長野市の担当ではないそう。また、この場所に隣接している13階層相当の高さの立体駐車場は、一階としてみなされているなどというお話も。

 

 

 

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時間の都合で、権堂の「駐車場」について。

一口に駐車場と言っても機械式立体や自走式立体といった違いがあり、さらには登記が「家屋」となっている場合もあるとのこと。

 

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西に大きく歩き「西後町公民館」付近へ。

宗教法人の建物・所有者が行政の建物・公民館といった建物、それぞれ税はかかっていませんが、その理由は三者三様。

 

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最後は「SHINKOJI カフェ」でお茶休憩。

門前を賑わせているリノベーションは固定資産税にどう影響するのか?

木造と鉄骨造他の固定資産税の変動は?

など、多くの質問が飛び交いました。

 

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春を感じる陽射しのこの日、参加者も多く、みなさま高い関心を持っておられました。

普段なかなか知る機会の少ない話であり、実際に様々な種類の建物を例にしながら応答することのできる人に出会うことも珍しいはず。

結果、最初から最後まで質疑応答が止まないまち歩きになりました。

「税」という、いつもすぐそばにあるはずだけれど、見落としがちなこと。

また新たな視点からまちを見ることができました。

 

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(受付・同行・撮影 高島)

大正期の自由教育と白樺派

2018年3月16日

14:00~16:00
参加者:  8人

【案内人】加藤亜希子
株式会社まちづくり長野 事業推進担当

 

 

【プロフィール】
東京都生まれ。2016年から長野市に住む。

繊維業界・出版業界を経て現在は公共施設の運営管理業務に従事。

古いものが好き。染織文化史と民藝に強く関心を持つ。

長野県民藝協会会員。

 

 

【コース案内】
長野県の教育は明治期に県知事自ら人材育成を説いたことから始まり、大正期はその中枢機関である長野師範学校と付属小学校や市内の小学校の若い教師らが熱心に活動していました。当時の教師たちがいた小学校の跡地を歩き、大正期に活発化した市民活動に利用された旧蔵春閣のエピソードなどを紹介します。

 

 

【コース】
 後町小学校跡地

平成24年度末に130年余の歴史を閉じた後町小学校。

信州白樺派の重要人物の一人、笠井三郎らがいました。

長野師範学校付属小学校跡地

長野師範学校の前身は、明治7年に東之門宝林寺念仏堂内に置かれた長野師範学校講習所です。

実験的な授業や新しい教育法の実践などを行いました。県内外から授業参観が多いモデル校でした。

蔵春閣

明治19年開設の城山館に加え、明治40年に東館として建設されました。

その後は音楽堂も造られました。

大正期には政治や文化芸術の活動が活発化し、盛んに利用されました。現在の蔵春閣は昭和42年に完成しました(3月末で閉館)

萬佳亭

城山公民館からすぐの場所にある明治38年にできた懐石料理のお店。

市内を一望できる眺望が人気です。こちらでコーヒーを飲みながら休憩します。

 

 


 

最初の訪問場所は「後町小学校跡地(現県立大学後町キャンパス)」。

2018年4月以降は県立大学の寮となりますが、閉校した平成24年度末には実に130年の歴史を刻みました。

 

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日本で初めて特殊学級が設立されたり、信州白樺派の笠井三郎らがいたりと、当時から長野の教育に対する意識の高さが伺えます。

 

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北上して訪れた先は「長野師範学校付属小学校跡地(現信州大学教育学部)」。

 

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元々は明治6年に長野之門法林念仏堂内に開設された長野師範学校講習所。

長野師範で教鞭を執った方たちは、海外へ留学経験をもとに教育へ還元したこともあり、実験的な授業や新しい教育方法の実践も行っていた様子。

 

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さらに北上し「蔵春閣(城山館東館/現城山公民館別館ホール)」へ到着。

残念ながら2018年3月末で閉館するこの場所。

 

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集会場や貸席から始まり、公会堂を経て、ダンスパーティーや結婚式なども催され、その歴史は常に多くの人が集う場所であり続けました。

ちょうど訪問した時には社交ダンスの練習がされていたおかげもあってか、華やかさが今でもしっかりと色濃く残る空間です。

 

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お茶休憩はすぐ近くの「蔓佳亭」に。

開店前の時間に特別にコーヒーをいただきました。

 

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なんといってもここからの眺望。

長野市内を一望でき、伸びやかさを体感できます。

そんな心地良い場所で、参加者同士の会話も自然と弾んでいました。

 

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冬の残り香を感じるこの日でしたが、多くの方にご参加いただけました。

学生さんや遠方からの方もいらっしゃり、いつもより幅広い方々の関心を集めたようです。

文化や芸術から紐解く今回のまち歩き。

単純に建物の外観を眺めるだけでは深くは知ることの難しい、そこで営まれた人の息遣いや意識を感じ取ることができました。

 

 

(受付・同行・撮影 高島)