REPORT

社交場めぐりでつながりづくり

2021年10月16日

15:00~17:30

参加者:10人

 

案内人:岡田江里子(Biotope編集長/広告代理店企画担当)

 

【プロフィール】

埼玉県生まれ。2017年に旦那ターンで長野市に移住。
市内の広告代理店で主に行政関係のPR業務にかかわっている。
2020年秋に働く女性のネットワーク「Biotope」を3人の仲間たちと発足。
のべ200人以上のステキな女性たちと出会う機会を得て日々刺激を受けている。

 

【コース案内】

この街は、いろんなつながりができると俄然楽しい!
「旅人と地域の人の社交場」「ビジネスの社交場」「夜の社交場」の3カ所をめぐりながら、この日出会う人たちとつながってみませんか。

 

【コース】

楽茶れんが館

1166バックパッカーズ
「旅人と地域の人の社交場」門前エリアのゲストハウス。
ガイドブックに載っている情報だけで満足できない観光客と地元民を緩やかにつなぐパイプ役。
宿主の飯室織絵さんから、街のあれこれを聞いてみたい。

Thesaurus株式会社
「ビジネスの社交場」シソーラス(株)のオフィス。
中央通り沿いのガラス張りのオフィスは、カフェと間違っての入店(?)が後を絶たないステキな空間。
長野市内外から、この街とつながってあらたなビジネスを展開したい人たちが訪れる場所です。
Thesourusコミュニケーターのみのりさんと一緒に、みなさんの「やりたいコト語り」しませんか?

時空館土儘(Dojin
「夜の社交場」長野ラウンジの名店。
43年の歳月を重ねた落ち着いた雰囲気のお店は、お酒を飲みに来るだけじゃない、癒しの空間です。

※各自自己負担でドリンクをオーダーしてください。今回のみのトライアルプライスです。(お一人様2000円/ソフトドリンクの方は1500円)

 

 


 

本日のテーマは「社交場めぐりでつながりづくり」。

「旅人と地域」「ビジネス」「夜」。

3つの社交場で、要となって運営されている女性たちを訪ね、参加者同士もゆるやかにつながることを楽しみます。

 

 

一カ所目は西町の1166backpackers。

 

 

善光寺門前で旅人と地域を穏やかにつないでいるゲストハウスです。

 

 

まずは館内を見学させていただき、宿主の飯室織絵からお話を伺いました。

 

 

人数も多かったので、それぞれに散った参加者のみなさんとおしゃべりするような形で場は進行。

飯室さんは「話したい人は話し、聞きたい人はくつろぎながら耳を傾ける」なんとも言えない場の心地よさを自然に作ってくれます。

 

 

宿の11周年祭のお知らせも。

さっそくご自身の予定に入れた方もいらっしゃいました。

 

 

お互いの距離が少し縮んだところで2軒目の訪問先へ。

なんとなくグループになって、自然と会話も弾み始めました。

 

 

2軒目、Thesaurus株式会社に到着。

 

 

「長野のビジネスの拠点」となるべく大阪から移転してこられた、ウェブ開発のトータルサポート企業のオフィスです。

 

 

コミュニケーターの吉川みのりさんにお話を伺いました。

 

 

大阪で起業した当初は、ITコンサルタントをメインに5人のメンバーでスタートしたシソーラスさん。

時代やお客さんに求められる中で、デザイン部門やシステム開発部門など組織を徐々に拡大。今の形態に至っています。

そして「信州ITバレー構想」を立ち上げるにあたり、2年前に会社ごとこの門前に越していらっしゃいました。

地域に根を張り、その地の人々とともに地域課題を見つけだし、解決に向けて伴走していく姿勢を大切にされているそうです。

 

 

吉川さんのお話の後に、参加者の「やりたいコト語り」を開催。

全員分を聞きたいところでしたが、今回は代表しておひとりに。

ご自身が助監督を務められている映画のプロジェクトについてお話しいただきました。

 

 

その後は、10分程度のフリートークを。

お互いの自己紹介ややりたいことをざっくばらんに話し合いました。

 

 

そしてあっという間に3軒目。

最終地点の時空館土儘(Dojin)へ。

 

 

43年間、長野の各界要人にも愛されてきたラウンジの名店です。

 

 

お相手いただいたのは、ちぃママのみゆきママ。

 

 

ビール、ウィスキー、ソフトドリンクから希望の飲み物を手際よくついでいただき…

乾杯!

ちなみにシソーラスの吉川さんもママチャリで華麗に駆けつけて参加してくださいました。

この気さくさ、さすがです。

 

 

みゆきママとともに「えりこママ」も大活躍。各場を盛り上げてくれました。

 

 

「女性にもぜひ気軽に来てほしい」とみゆきママ。

女性だけだと2時間3000円(税込、ビール、ウィスキー呑み放題、おつまみ、果物付)。男性だけだと2時間5000円(税別)。

 

ラウンジ呑みってハードルが高かったですが、いざ伺ってみたらかなりありだと思いました。

人とのつながりも同じようなものですかね。

 

(同行:大日方)

 

 

移住者に会いに行く

2021年10月15日

14:00~16:00

参加者:11人

 

案内人:坂田大輔(Webディレクター)

 

【プロフィール】

長野市出身、表参道沿いの制作会社JBNに所属。ディレクターという職業ゆえ、門前周辺の多くの人と親交あり。

 

【コース案内】

善光寺は宗派や男女を問わず、様々な人を受け入れてきたという経緯があります。
そのせいなのかわかりませんが、門前には県内外含めて多くの人が移住し、お店やオフィスといった拠点を構え、外からの視点で良い影響を与えてくれています。
今回は、長野市以外に出身を持ち、門前で長年活動する人々を訪れ、この場所の魅力について活動内容と絡めながらお話をお伺いします。

 

【コース】

楽茶れんが館

夏至
オーナー宮田法子さん

多くのアーティストからの信頼をもとに、質の高い現代作家の工芸・美術作品、衣服を20年近く紹介し続け、県内外で多くのファンを持つギャラリー夏至。
オーナーの宮田さんにお話をお聞きします。

映像と文章の作家事務所・ジョッガ
代表長峯亘さん

門前を拠点に10年、地域を飛び越えクリエイティブな制作物をリリースする作家事務所ジョッガの代表長峯さんにお話をお聞きします。

ネオンホール
清水隆史さん

音楽、演劇やアートなどジャンルを飛び越え30年活動してきたネオンホール。創設者で、現在の運営メンバーの一人でもある清水さんにお話をお聞きします。

JBN
坂田大輔

門前にオフィスを引っ越して5年、Web制作を生業とするJBNは、なぜこの場所を拠点として選んだのか? JBN坂田大輔がお話させていただきます。

 


 

本日のまちあるきのテーマは「移住者に会いに行く」。

長野市以外に出身を持ち、善光寺門前で長年活動されている3人の方を訪ねます。

 

 

一カ所目は「ギャラリー 夏至」さんへ。

善光寺表参道沿いの二階にお店を構えて18年。

日本各地の工芸作家を訪ね歩いてセレクトされた、生活に寄りそい、それ自体が風景になるような佇まいの工芸品を扱っていらっしゃいます。

 

 

オーナーの宮田法子さんにお話を伺いました。

 

 

もともとお母様のご実家や親戚が多くいらっしゃった縁で、長野市のまちなかは身近な存在だった宮田さん。

古くからのお店が軒を連ねる大門町の一角で、朽ちかけた商家の建物を使わないか?との声がかかりお店を構えるに至ったそうです。

街並み、流れる空気、まちの人々の覚悟や想いに「ここには本当のものがたくさんある」と確信した一方で、当初は新参者で苦労することもあったとか。

そんな中でお店を続ける支えになったのは、「自分たちは人間が人間たる生活に不可欠なものを提供している」という強い想いがあったからだったそうです。

 

 

この日、参加してくださった方には実際に移住を検討して県外からお越しの方もいらっしゃいました。

宮田さんのお話の余韻を残しつつ、道中で坂田さんとも情報交換。

東町の「映像と文章の作家事務所・ジョッガ」さんへ。

 

 

現在会社を挙げてフルリモート中につき、ご自身も久しぶりにオフィスに来られたという代表・長峯亘さんにお話を伺いました。

 

 

もともと東京のスポーツ専門チャンネルに勤められていた長峯さん。

コラム執筆なども担当しており、遠方のリモート取材のようなことも当時からよくされていたそうです。

その後、文筆家として独立。

出社もなくなり、取材もリモートでできる環境下で、東京にいる必要性は薄れていきました。

 

 

移住先を検討した際、当初は東京都の利便性が良い佐久を検討していましたが、東京の方との会話で「長野市」の認知度を実感。

謎に体調不良や肌荒れを招くマンションに別れを告げて、長野に居を移しました。

知り合いゼロの土地でまずしたのは、検索で一番上に挙がった市内のウェブ制作会社に「友達になってください」とメールを送ったこと。

そこから知り合いがつながり、権堂のパブリックスペース「OPEN」の立ち上げにも携わり、10年。

今、移住を検討する人におすすめできるのが「来るもの拒まず、いつの間にか去ってる人もあり」な門前町独特の空気感だそうです。

 

 

東町の街並みを眺めつつ、お次はネオンホールへ。

 

 

音楽や演劇などさまざまなジャンルのアート活動の場として30年間運営されているライブハウス。

 

 

立ち上げメンバーであり、現在の運営メンバーのお一人でもある清水隆史さんにお話を伺いました。

 

 

奈良県奈良市から信州大学への進学をきっかけに、長野市での暮らしが始まった清水さん。

仲間と音楽活動をするなかで、当時主流だった「東京で作ったものを地方が消費する」流れに対し、ご自身は「文化の地産地消」を意識するようになりました。

趣味の廃屋探訪のなかでこの建物に出会い、「自分たちの活動の場」として仲間3人でネオンホールをスタート。

大学卒業後はカメラマン、コラム執筆、音楽活動の三本柱を軸に、30年間運営に携わり続けています。

 

 

小冊子「街並み」を44号発行し長野市各地を自分の足と目で捉え続けてきた清水さん。

「まちは最終的には入れ替わるもの。家がなくなれば路地もなくなる。この街並みをしっかり味わっておいたほうがいい」という言葉が印象的でした。

 

長峯さんのお話に出てきた「OPEN」の前を通って、最終地、坂田さんのお勤め先でもあるJBNさんへ。

 

 

七瀬→青木島→門前の表参道沿と、現在の場所にオフィスを移転されて5年。

ウェブ制作や、ウェブサイト立ち上げ~運用にまつわるコンサルティング、各種セミナー等も展開されている会社です。

 

 

1階はガラス張りのオフィス。

 

 

2階はセミナースペースとなっており、奥にはオンラインセミナー配信ブースも設けられていました。

 

 

お話をいただいたJBN副会長の塚原さんは、開口一番「“善光寺の目抜き通りに事務所がある”というのが、これほど影響があるとは思わなかった」と一言。

ウェブ制作をするにあたって、この立地である必要性に最初は半信半疑だったそうですが、従業員の満足度、圧倒的に増えた取引先の来社、まちの人々との交流。と、地に足を付けて仕事ができる環境に今ではご自身が一番満足されているそうです。

 

 

たまたま同席くださったクライアントであり、ご近所さんでもある「すや亀」の青木社長。

老舗味噌屋として119年間この町に店を構え、商業の栄枯盛衰を目の当たりにしていただけに、JBNさんの移転は逆に「来てくれるの?」という感覚だったそうです。

「いいね、とい言ってくれて、自分の町の良さを改めて見直すきっかけにもなった」とおっしゃっていました。

当たり前かもしれませんが、移住(移転)は、する側だけでなく受け入れる側にも変化をもたらすものなんですね。

 

 

解散前に、参加者の方がお手製の編み小物を配っていました。

 

 

ひとつひとつ、色々な糸が交差してできているんだよなあと、今日のお話と重ねながらその光景を眺めてしまいました。

 

(同行:大日方)

 

 

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