少しオープンなオフィスめぐり
2018年8月17日
9:00~11:00
参加者: 6人
【案内人】土井零視
株式会社越前屋 オフィス事業部所属
【プロフィール】
ショップ・イベントスペース・ギャラリー『echizen GALO』運営会社員兼役者。保有資格:認定ファシリティマネジャー・初級システムアドミニストレーター・エルゴノミクスアドバイザー
【コース案内】
認定ファシリィティマネジャーであり、エルゴノミクスアドバイザーでもある案内人が、オフィスという切り口で門前を見つめます。
【コース】
東町ベース
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株式会社ジョッガ
文房具卸会社だった建物を改修した2階に拠点を構える。半分がオフィススペース、もう半分が演劇の稽古やモノづくりスペースとして利用できる究極のワークライフバランスを実現しているオフィス
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株式会社アソビズム 長野ブランチ
木造旅館を改修。古さと最先端の技術が融合したスタイリッシュなオフィス。スイスの家具メーカー『USMハラー』の家具がカッコ良さを際立たせます
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mauve&株式会社ズズサウルス
倉庫として使われていた名もないビルをギャラリースペースを持つオフィスに改修。1階と2階に別々の会社があり、それぞれのスペースが独立しながらも緩やかに繋がるアトリエのようなオフィス
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株式会社JBN
西後町のオフィスは元文房具店。東面に大きな窓や吹き抜けがあり、明るく清潔感のあるオフィス。2階部分をセミナールームとして有効的に活用し、オフィスの価値を高めている。
↓
ch.books
開放感のある吹き抜け2階が編集・デザインの事務所。「旅とアート」がテーマの新刊書店でもありながら朝カフェも営業する夢のようなオフィス
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「書道用品の店」越前屋&echizen GALO
1階は書道用品販売専門店。2階はライブオフィスを兼ねた家具店舗
ちょうどお盆開けのタイミングだった今回のまちあるき。
市内オフィス関連メーカーの方や、学校の先生、観光に携わってらっしゃる方や旅行者の方など、さまざまな方がご参加くださいました。まずは集合場所(東町ベース)のお向かいにある建物からまちあるきをスタートです。
1階は「新小路カフェ」、2階は「SHI NKOJIオフィス」、3階は「SHINKOJIシェアハウス」として使われているこの建物。
1軒目の訪問先、映像と文章の作家事務所「株式会社ジョッガ」さんはこちらの2階に拠点を構えられています。
代表の長峯さん。
案内人の土井さんいわく、こちらは「半分がオフィススペース、半分が演劇の稽古やモノづくりスペースとして利用できる、究極のワークライフバランスを実現しているオフィス」とのこと。置く天板によってさまざまな用途に使えるテーブルの脚や、天板位置がちょっと高めに設定(=PC作業しやすい)されているのもポイントだとか。
長峯さんいわく、冬はあまりにも寒いので天板の下に敷いている幕を下ろしてこたつ仕様にもなるそうです。(ジョッガさんのテーブル見所です)
夏は暑いし冬は寒いし、こうもりと格闘する日もあったりして大変なこともあるそうですが、ご近所に空撮できるカメラマンがいたり、多ジャンルのデザイナーがいたり、エキストラ出演してくれそうな人がいたりする環境は、仕事をする上でとても便利だとか。
そして本棚は大工が得意なカメラマンさんに作ってもらったり、布団屋さんから座布団をいただいたり、演劇で使っている椅子も「もらいました」とのことで、長峯さんが「新小路の山賊と呼ばれてます」と真顔でおっしゃるので一同笑ってしまいましたが、そういうご近所さんとの関係性が詰まっているところもこちらのオフィスの魅力だなと思いました。
演劇の稽古やものづくりに使用できるスペース。
現在は8月25・26日の公演『父と暮らせば』の稽古で絶賛使用中だそうです。
2軒目の訪問先「株式会社アソビズム長野ブランチ」さんへ。
元木造旅館を改修したオフィスで、ゲーム開発やワークショップ、キャンプなど、遊びと学びの参加型プロジェクトを展開されています。
番頭の池田さんに館内を案内していただきました。
土井さんいわく、こちらは「古さと最先端の技術が融合したスタイリッシュなオフィス」。シンプルで洗練された機能美が特徴のスイスの家具メーカー『USMハラー』のかっこ良さも見所のひとつで、こちらのオフィスはハラー本社ウェブサイトの納品事例ページでも紹介されているそうです。(ぜひ見てみてください。かっこいい!)
「このオフィス自体が弊社のひとつの作品なんです」とは、番頭の池田さん。
クーラーではなく放射式冷暖房機を設置しているのも実験的な試みです。館内はほのかにひんやりとした自然な涼しさでした。
2階のプログラミング教室などで寺子屋的に使われているお部屋。
子どもたちが長時間座っても負担にならないよう設計された椅子と、組み合わせ方でさまざまな使い方ができるテーブルがありました。
オフィス正面玄関には会社ロゴマークの「あ」を格子モチーフにした引き戸があったり、アプリに登場するキャラクターがデザインに組み込まれたカーペットがあったりなどなど、館内はどこをとっても遊び心や機能性や企業としての理念みたいなものが散りばめられていて圧巻。
これらはすべて「一定の品質はもちろんのこと、社員が気持ちよく過ごせてかっこいいオフィスにすればメディアや求人などさまざまな相乗効果も生まれる」という大手社長の考えに基づいているそうです。
3軒目の訪問先、「mauve&株式会社ズズサウルス」さんへ。
mauveの本藤さんにお話を伺いました。(ズズサウルスさんのオフィスはちょうどテレビ取材が入っていました)
先日1周年を迎えたこちらのオフィス。
1階はギャラリースペースと本藤さんの事務所、2階はズズサウルスさんで使われています。土井さんいわく「それぞれのスペースが独立しながらも緩やかに繋がるアトリエのようなオフィス」とのこと。
ギャラリースペースでは不定期で企画展も開催されていて、8/25(土)には木工作家さんの器で木工作家さんとともにお料理を楽しむ『今宵のうつわ』という企画も予定されているそうです。
このテーブルと本藤さんの事務所内のテーブルが企画展の際には大活躍しているそうで、ジョッガさん、アソビズムさんでも「組み合わせによってさまざまな使い方ができるテーブル」の話題が出たので、「ここでも!」というなんだか不思議な感動がありました。
オフィスに調和しつつふんだんに活けられている草木も素敵でした。
「壁の色も間取りも自分たちで考えたので、作っている過程でどんどんオフィスへの愛着が増しました」と本藤さん。
トイレの扉も古道具屋さんから探してきたものに合わせてドア枠を作ってもらったそうです。締めると赤い「使用中」という文字が出てくるドアノブ。かわいかったです。
4軒目の訪問先、Webサイトを企画・制作・運用する「株式会社JBN」さんへ。
建物は元文房具屋さんの店舗でした。
こちらは土井さんいわく「東面に大きな窓や吹き抜けがあり、明るく清潔感のあるオフィス。2階部分をセミナールームとして有効的に活用し、オフィスの価値を高めている」とのこと。社員の稲田さんにお話を伺います。
「Webサイトは手段であって目的ではないんです」と稲田さん。
主に企業相手に10年間で500サイトほどの制作実績があるそうですが、その本質は意外と担当者や経営者には浸透していないそう。単なる「受発注の関係」ではなく「パートナー」でありたいという想いから、企業が抱える課題解決につながるセミナーをテーマを絞って独自に行えるようなオフィスを探されており、タイミングよく現在の建物にめぐり合ったそうです。
2階のセミナールームは、セミナー終了後の懇親会などにも使用。その際はロジェさんからケータリングを頼んだり、丸本洋酒店さんからおすすめのお酒を用意してもらったりと、プロフェッショナルがご近所にいらっしゃる環境も気に入られているとか。
1階東側の窓も綺麗でした。
現在のオフィスになってからは取引先が事務所に来てくれる機会も格段に増えたそうです。
時間が足りなくなってきたので一同早足で5軒目、新刊書店とデザイン・編集事務所を兼ねた「ch.books」さんへ。
こちらは土井さんいわく「開放感のある吹き抜け2階が編集・デザインの事務所。「旅とアート」がテーマの新刊書店でもありながら朝カフェも営業する夢のような」オフィス。
編集者・ライター・書店員の島田さん(右)と、デザイナーの青木さん(左)。
お茶休憩タイムで、ch.books CAFEで各自飲み物をなど買ってしばしまったりしました。でも本棚を眺めていくとおもしろそうな本や雑貨が目に入ってくるのでなんとなく皆さんよい意味で落ち着きがなかったです。駆け足でしたが2階の編集・デザインオフィスにもおじゃましました。
ch.booksさんから小走りでショートカット(誰も知らなかった裏道)しつつ、最終訪問地の「書道用品の店」越前屋&echizen GALOへ。
案内人土井さんが運営されているライブオフィスを兼ねた家具店舗です。
階段を上っていくと出迎えてくれたのは黒板看板。
中に入ってみると、
なんじゃこりゃぁぁぁぁ!
とは誰も言いませんでしたが、一同想像もしていなかった空間が広がっていました。かっこいい!
打ちっぱなしのコンクリートにきらりと光る鉄パイプ(←もっとおしゃれな表現があるはず)。
DIY用品コーナーや
カリモクのインテリアコーナーもありました。
実は身体にとって非常に負担になっている「座る」という行為。長時間同じ体勢で座りっぱなしのデスクワークや、座りながら動くようなお医者さんたちにも支持されている「究極の椅子」たちの展示にも皆熱狂しました。各自試し座りをして、その心地よさにちょっと愕然。
こちらはフロア奥にあるオフィススペース。なんとみなさん2画面(デュアディスプレイ)で作業されていました。これで業務効率が1.3倍アップするそうです。
最後は、土井さんから予定時刻より30分延びてしまったことに対するお詫びと参加へのお礼があり解散となりました。よいのか悪いのか分かりませんが、大抵のまちあるきでは時間が長引くのでそれに慣れてしまっていた私は土井さんの誠実な人柄を垣間見た気がしました。
自分の時間も相手の時間も大切にする。オフィス環境だけではなく、仕事をする上でとても大切なことですよね。
お土産もいただいたのですが、中を開けてみるとかっこいいえんぴつと消しゴム。そして組み立てられるソファの展開図が入っていて、その遊び心(?)に胸を打ち抜かれました。
少しオープンなオフィスはどちらも素敵で、働いている方々も素敵でした。働いている方が素敵だから人が集まってきて素敵なオフィスになっているのかもしれません。周りとのかかわりを敬意を持って楽しみつつ、自分の働き方を自分で楽しくなるように考えて工夫している姿はとてもまぶしかったです。
(同行:大日方)
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