門前レア神社詣で
2020年6月19日
6月19日(金)14:00~16:00
参加人数: 9名
【案内人】
齋藤安彦(さいとう やすひこ)弥栄神社(上西之門町)宮司
【プロフィール】
湯福・妻科ほか19社の宮司でもある。長野県神社庁理事、地域では上西之門町区長。長野に住む最古の一族「金刺氏」の末裔といわれている。
【コース案内】
門前最古の神社や最小の神社、最初の秋祭りが行われる神社やちょっと変わった場所にある神社を詣でます。いにしえより今まで続く、人々の切なる祈りや願いに思いをはせて、気持ちをやわらげましょう。
【コース】
楽茶れんが館
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熊野神社···大門町南の祭神。門前で一番早く秋祭りが行われる。
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道祖神社···西後町、北野文芸座とセブンイレブンの隙間にある。門前で一番小さな神社。
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長野天神社···長門町にある。長野県三大天神の一つで善光寺町最古の天神社。
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三峯神社···栄町の祭神。旧阿弥陀院小路にある。個人宅のレンガ塀の間に祀られている。
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三峯神社···西之門町の祭神。老舗の造り酒屋よしのや敷地内にあって細い石柱の上に祀られている。
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三社···もともと斎藤社家があった敷地にある。大本願の守護神。大門町上の祭神でもある。
コロナの影響で、3月の2回目開催から中止・延期となっておりましたが、2か月半ぶりのまちあるき開催となりました。
当日は、予報通り雨となってしまいましたが、たくさんの参加者の方々に集まっていただき、齋藤宮司さんを先頭に出発です。
コース紹介では、齋藤宮司さん自身の宗教学や民俗学のお話をお聞きし、神社とお寺との違いなどのお話を聞いたり、地域と神社の関係性のお話をお聞きしました。
あまり普段考えることの少ない、日本の信徒の考え方や様々な神様の神話とその話と地域との関連性などの話があり、とても勉強になることが多いコース紹介のお話となりました。
出発前には、参加者の方々の自己紹介と住居地名を発表してもらい、齋藤宮司から地名と神社の種類について1人1人説明がありました。
また、参加者全員に弥栄神社の悪疫除御札とアマビエのコロナ退散祈願のお札をいただきました。
自宅に帰ったら入ってすぐのところに張るといいそうです。
1カ所目の「熊野神社」に向かうまでにも、門前町の古くからの家屋の屋根の作りの特徴についてや、道に面する間口によって税金が高かったために、長屋が多く建っていたという話を、駐車場になっている一角を見てお話され、様々な視点からのお話が尽きません。
こちらが熊野神社です。大門町上・南でそれぞれ別日でお祭りが執り行われるそうです。
小さいお社でも、歴史が深く、お社には豪華に木彫り技術の素晴らしい装飾も取り付けられています。
また、お隣の信金大門町支店を立て直すときに許可なく移動したためか、過去に不祥事が起き、信金の職員の方々が本山まで謝罪に参ったお話も。
皆さんとお参りをして、次の道祖神社へ向かいます。
道の向かいに見える歴史あるお店の建物や地域と文化のお話をしながら向かいます。
こちらが道祖神社。水路に建っている、小さなお社です。
北野文芸座とセブンイレブンの間にあります。
齋藤宮司さん曰く、装飾が面白く「瓢箪から駒」の木彫り装飾が施されております。
瓢箪から駒とは、「意外なところから意外なものがでる」という諺です。
次の神社、天神社へ向かいます。近くまで来ると、長野市長野の住所の紹介があり、その周辺が生粋の長野という地名という紹介もあり、長野という地名の発祥となっているお話もありました。
齋藤宮司さんを筆頭にお参りをし、長野天神とこの周辺地域にまつわる歴史のお話をお聞きしました。
今回は見ることは出来ませんでしたが、神様の宿りる憑代は石で、中に奉られているそうです。
406号を越えて西之門町方面へ上がっていくと、善光寺周辺には細い用水路が今でもいくつも残っています。
そこへ蓋するように敷いてあるのが、火山岩の一種、安山岩だそうです。
安山岩は、柔らかい石の種類だそうで加工がしやすい特徴があります。
並べて敷くと長い年月と共には市同士で擦れてひっつくのだそうです。
当時は石の値段というものは、運ぶ距離で運び賃が決まったそうなので、近い山であればあるほど安くなるというものだったそうです。
善光寺裏の山からは、安山岩が多く取れたため、善光寺とその周辺も安山岩が道や水路に多く使われたとのことでした。
道中の古道具屋「銀猫」さんの屋根には、あくびをしている猫の瓦が乗っておりました。
コースが少し変わり、お先に三社へ。
大本願の後ろ側にこっそりたたずむのが三社です。
齋藤宮司さんの先代は、現在の大本願の1画にご自宅があったそうですが、地震災害で家が倒壊してしまい、改修までの間引越を強いられ、大本願の改修により、齋藤家に変換されることはなかったそうです。
しかしながらいまだに、齋藤家がそこにあったことを知っている院・坊の方々からは、お向かいさんと呼ばれているんだとか。
酒屋よしのやを越えて、三峯神社へ。
栄町の祭神で、一般のご自宅の塀の上に祀られています。
それぞれ神社には、狛犬や牛など神使といわれる神様のペットたちが共に祀られていて、こちらの栄町三峯神社は、珍しいオオカミが神使だそうです。
2つ目の三峯神社へ向かう道中にも、小路の由来や元大本願の事務員が泊まるような寮の跡地の説明など、いつまでも様々な善光寺周辺にまつわるお話が尽きません。
こちらが西之門町に祀られている三峯神社。毎年秋祭りでも地域からお神輿も出て西之門町の通りを巡行します。
善光寺の火事があった際に、この三峯神社で食い止められたということもあるそうで、小さいお社ではありますがが地域の方々に古くから親しまれている神社ということもうかがえました。
こちらの三峯神社の由来のお話をお聞きし、参加者の皆さんからも多く本日の神社のことに関する質問が出ました。
齋藤宮司さんは一つ一つに丁寧にお答えし、日本の信徒や神様の形式の説明も交えてお話をしてくださいました。
今回のレア神社詣でコースでは、齋藤宮司さんからのお話の内容が盛り沢山となり、とても書ききれないほどの有難いお話をたくさんお聞きすることができ、参加者の皆さんと共に神社や神様のお話を楽しむことができ、非常に充実したまちあるきとなりました。
ご参加いただいたみなさん、お疲れ様でした。
齋藤宮司さんの神社コースはとても面白いお話がたくさん聞けるので、またの開催にぜひ期待したいですね。
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