クラフトビールは地ビールじゃない!
2023年10月2日
9月23日(土)13:00~16:00
参加者:8人
【案内人】
伊東 大記 《 いとう だいき》(マリカブルーイング代表)
自転車で日本一周&夫婦旅で世界100か国旅行ののち、長野市へ移住。ワッサー、野沢菜が大好物。
【コース案内】
最近、長野市にはクラフトビールのブルワリーや専門店、クラフトビールを取り扱うお店が増え、盛り上がりをみせています。多種多様なクラフトビールに触れ、画一的ではないビールの意義、味わいの奥深さを知ってもらうことが、今回のツアーの目的です。
【コース】
楽茶れんが館
➡Mash Cafe&Bed
食べて・飲んで・泊まれるレストラン。常時6タップ、県内外のクラフトビールが飲めるだけでなく、食事メニューも充実。
➡山の間ブルワリー
じいじとばあばのブルワリー。いじいの眞心のペアリングに新潟産枝豆が最高!
➡みなみ風ビール
元やきとり屋さんが始めたブルワリー。醸造所を眺めながら飲む南風IPAがおすすめ!
➡SQUIRREL FOREST
通称”リス森”。東御市出身で元クラフトビールインポーターのオーナーが厳選した約100種類のビールを立ち飲みできるボトルショップ。
➡Mallika Brewing
りんごやぶどう、ポップコーンやよもぎなどとにかく何でもビールにしてしまう、なんでもありなブルワリー。
《出発GO》
かけつけで既に飲んできた方はおられなかったのですが、みなさん、バケツで飲みたいくらいの意欲を感じました。浴びるほど飲んでいただいて溜まっているストレスを発散していきましょう!
➡Mash Cafe&Bed
「このお店のブルワリーのものを飲み比べたり、別のブルワリーのものと比較したりして違いを楽しんでいきましょう。オーナーさんの個性やこだわりもクセも特徴があって面白いですよ!」
「日本のクラフトビールの生い立ちを追ってみると、我々のような小さなブルワリーがビール造りをできるようになったのは1994年の酒税法改正で、それまでは年間最低製造数量が決められていて、それをクリアーできたのはキリンやアサヒ等の大手ビールメーカーだけでした。改正により最低製造量がかなり低めに下げられて造れるようになったんですね。その後、地ビールブームが起こって様々なビールが登場してきましたが、2000年頃から安価な第3のビールがヒットし、価格が高かったり、苦味覚を楽しむところまで消費者が追い付いてこれなかったなどで衰退していきましたね。」
店長さんです!
クラフトビール全種(見本)がラインナップ。産地、オリジナル性、アルコール度、サイズ、苦め、クリアー、フルーティー味など様々。
「ビールの醸造所数は全国で730箇所で、年々増加傾向で今年度中に900超えますね。一度下火になった地ビールですが、元祖アメリカから美味いクラフトビールが参入してから、またまたクラフトビールに注目が集まってきましたね。「地ビール」が「クラフトビール」と呼ばれるようになったのはたぶん2012年頃からかな。」
「クラフトビールの「クラフト」は、職人的技術で、一方で「地ビール」はそのまま地方で造られるビールといったイメージの違いがありますけど、実は明確な定義はなくって、地ビールで通すブルワリーもありますよね。造り手の考えしだいですね。地酒はそのままその土地土地でつくられるので納得です。」
おのおの興味があるものをチョイスして、今日の出会いにかんぱーい!!
早くもおのおの自分のペースでやられてますよ。
➡山の間ブルワリー
「長野市で醸造所を所有しているクラフトビール店は3軒だけですね。ここの山の間ブルワリー、みなみ風ビール、Mallika Brewingです。」
オーナーのじいじさん:「今日はみなさんに苦みが極みの「じいじの眞ごころIPA」をぜひご堪能いただきたいです。」
「IPAですが、、インディア・ペールエールと書いて、ペールエールの一種でイギリスが発祥ですね。ペールエールは発酵方法に違いがあって、エールの上面発酵と、ラガーの下面発酵の2つがあって、ペールは”淡い色”という意味でそう呼ばれたんです。インティアがつくとアルコールと風味がもっと濃くなるんですよ。」
「イギリス人は当時植民地だったインドへビールの味を落とすことなく輸送しようと何度もトライするのですが、半年もかかるし、冷蔵庫もあるわけないし荷着するときには腐ってしまっているんですね、そこでアルコール度数を高めにして、殺菌効果の高いホップをどっと入れる工夫で品質維持に成功するんですよ。それでIPAの個性でもある強い苦みがあって高アルコールの個性的なビールが誕生したんですね。それは18世紀に生まれ、スポットライトを浴びたのが2,000年代、そう最近のことなんです」
ビール大好族のみなさんへ、かんぱーい!
手前右の襟足ぱっつんボブのおねーさま、いい顔してますがな!この先の4軒目で、れれれーになって、てふてふもんぷら方向に舞っていきました笑。
➡みなみ風ビール
オーナーの堀内さん:「もともと横浜で立ち飲みやきとりやっていたのですが、その間もクラフトビールの面白さにずっと惹かれていまして、、。長野は生まれ故郷でもあったので、長野に戻ろう!と、それがらビアガーデンを始めたんですが、コロナ不況に見舞われぼろぼろに、、その時にやっぱクラフトビールやりたいなって。」
「開店して2年目なんですが、状況はツライツライ。それはやりたいこと手がけたいことあって忙殺気味という意味で、生活が苦しいとかではないですよ。根っからのビール好き職人気質なんです。」
「私の提供させていただくビールですが、なるべく地元の食材をつかった地産地消に努めています。ビールのベース(基本の味)のIPAを先ず完成させてから、そこにいろいろな材料を加味していくことで新しい味を生み出していくのですが、どちらにも長野産のものをつかって安心して飲んでいただけるビールを造っていきたいと取り組んでいます。ベースにしたビールは「NANPU(南風)」です。うちはりんごの果樹農園ですので、リンゴや川中島白桃、変わったところでトマトも材料にしています。お客さまの評判はけっこう上々です笑」」
地域に密着され、地域貢献されてるんですね!
「ビールは、ふつー大麦(六条)が使われていますが、小麦でつくられるのも「SYOUBAKU」あるんです。どっちもビールに必要なでんぷんがあって、小麦のほうが単価が安いので経営的にはやさしいですね。おすすめは「UBUKA 初夏」で、飲み飽きないビールに仕上げています。」
「人生は出直しの連続である」かんぱーい!
➡SQUIRREL FOREST
「角打ち」もやってますので、購入された後に店内でお飲みいただくこともできます。
オーナーの萩原さん:「今日はビールとワインのあいのこのビールを味わっていただきたいです。今日は大サービスです、お安くしときます。ふだんあまり飲まれない方も立ち寄っていただけるお店を目指しています!サイダーやゆるいビール、ワインなど飲みやすい商品も充実させていきます」
「僕の独断と偏見で世界から日本各地のビールを取り揃えています。ビールとサイダー類合わせて100種類あります。商品は随時変更しているのでなくなり次第完売もありますので、それこそビビビときたらご購入をおすすめいたします。次にきたときにはもうなくて悔やまれるお客さまも多くいられます。一期一会ですから。」
このお店がいいなーと感じたことは、お客さんの様々なシュチエ―ション、要望にそった提案をしてくれるところですね。例えば、2回り下の女友達やプレゼン先の社長様がプレゼントで喜ぶもの?、紅葉の森テラスでパーティーするときにマッチするもの?などなどに的確にセレクトしてくれますよ!知識も豊富で安心して購入できます。
つらい時こそ笑顔を忘れずに、かんぱーい!
➡Mallika Brewing
立地、リノベーション、店内からの眺め、いい雰囲気ですね!リノベーションはほぼオーナーの伊東さんたちが自前でやられたそうです。地元客も多いんですって!週4で通飲するヘビードランカーもおられるとか。完全に俺の居場所になってますね笑。長野駅前と違ってここではヤンチャにのまれる方が多いとか。地域柄が出ますね!
お店のオリジナルTもカッコいいでね!
オーナー伊東さん:「うちでつくっているクラフトビールは今は2種類で、その他はよそから色々入れていて、どの都度バラエティーに富んだビールを味わっていただけるのが強みです。1回限りのやっと仕入れられたビールもありますので、もし出会えたらラッキーですね。」
「Mallika は漢字にすると茉莉花となって‘”ホップ”を、英文字だと”ジャスミン”をイメージしています。僕が造りたいのはホップとジャスミンをつかったビールなんですが、他にも色々なビールをつくりたくて、それから同じビールはつくらない、ファニーなビールもできちゃいますが、それも味なんです。そこぜひ楽しんでください。」
「ビールつくりの面白いところは、”自由”なところ。発泡酒免許では麦芽とホップが入っていればあとはなんでも混ぜ混ぜしていいんですね、だからなんでもつくれるんです」
「なぜ長野でビール店を始めたの?ですが、2年ほど妻と世界各地を旅した後、日本に戻ってきて、たまたま2019年に長野で災害が起きたときに救助支援で活動していた友人に呼ばれて手伝うようになって、、、被災された農家さんの果実や野菜が安値で取引されていて、もったいないなー何か別な方法で利用できないかな?ーって感じたところからビールづくりと合点して始めたんです。長野は人がいいし、意外と都会だし、住みやすいので松戸から移住することに決めました。」
近い将来に工場をつくりたいそうです。自前の種類を増やして卸していきたいと抱負があるようです。前向きですね。がんばってください!
善光寺のにおいが薫るバッチリの眺め。鐘の音もそそる。
やっぱり客層は20代~30代が多い印象です。この中にぜひ50代が入り込める雰囲気をくださーい!
ラッパー風に斜めにキャップとかもおできないしやヒッピー風にラッパデニムもはけませんので、、ラコステのポロシャツにラルフのチノパンとリーガルのサラリーマン革靴でもOkでしょうか?(ダサァ)。音楽は、松山千春とスーザンボイル以外ならだいたいいけます。50代スペシャルナイトデーとかお願いします。
今日一番の笑顔で。みなさんとまたお会いできる日を楽しみに、かんぱーい!
またMallika Brewingで、まちあるきでも再会いたしましょう!
クラフトビールは大手ビール会社と違って個人で立ち上げた小っちゃな醸造所がほどんどで、つくれる量も少なくて、資本も限られたなかで、それでも一生懸命つくられている。希少性もあって、つくり手との距離も近いのもうれしいですね。季節限定のものやたまたまあれこれ試行錯誤してたら美味しくできちゃったクフトビールとの出会いは一期一会になるのですね!そこがクラフトビールを味わう醍醐味で、愛好家が増えているものうなずけます。長野に来ればに現地のものを飲んだり食べたりしたいものですし。
今回もたのしいまちあるきになりました!みなさん、道端で眠らないように気をつけてお帰りください。
「踏み出せはその一足が道となる。迷わず行けよ、行けばわかるさ」アントニオ猪木 かんぱーい!
(同行:高野)
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