REPORT

西後町老舗三昧

2019年4月19日

10:00~12:30
参加者:  9人

 

【案内人】
塚原康徳(株式会社JBN取締役副会長)

 

【プロフィール】
はるばる上田からここ西後町に毎日車で、時々電車で、たまにはバイクで、ごくたまに自転車で通勤する60歳。今年からスノーボード始めました。

 

【コース案内】
善光寺と長野駅のちょうど中間に、読み方も難しい不思議な名前の街「西後町」があります。
ここで軒を連ねる老舗の〝のれん〞を守る店主さんにお話をお聞きしたり、おいしいものを買ったり食べたりしながら歩きましょう。

 

【コース】
東町ベース

十念寺
寺号の由来は源頼朝にまつわる逸話から来ているという。まばゆいばかりの黄金の出世大仏をスルーして西後町は歩けません。

東京堂
〝知る人ぞ知る〞超老舗模型店で、正式名称は「東京堂科学模型教材社」とやや謎めいている。模型を愛する、やはり謎めいたご主人のお話も秀逸。

宮下製あん所
この界隈の老舗にして、町のお菓子屋さんを支える縁の下の力持ち。ここで小売りもしていて、自家製甘味のファンには欠かせないお店です。

すや亀
明治創業のどっしりとした店構えを誇る老舗味噌屋。屋内に井戸があり、この名水でおいしい味噌が造られています。併設のショップは目移り必至。

株式会社JBN
西後町に移って1年半。この町ではまだまだひよっこです。企業のインターネットの活用をお手伝いするのが仕事で、社員みんなこの町が大好きです。

長喜園
お茶屋さんなのに「おやき」が絶品!ソフトクリームも人気!もちろん創業115年の歴史に裏打ちされた本業のお茶は言うまでもなし。

 


ご予約人数をあらかじめご連絡した際に、「ひゃ~」という反応とともに「西後町愛を元手に素のままで楽しみます」という返信をくださった案内人の塚原さん。塚原さんがお勤めの会社(株)JBN(ウェブ企画・制作・運用会社)は、本日のテーマでもある「西後町」に本社を構えられています。

 

当日まず参加者の方々に配られたのは、青木島から本社を移転してきた際、社員に配った塚原さんお手製の『西後町(超)入門書』。地元の方から聞いた内容もとに、自分や社員のおすすめスポットなども書き込まれているその地図は、自分たちが毎日仕事に通う町、仕事をさせてもらう町だから、少しでもその一員としてまちを知り、楽しみたいという想いが感じられて、塚原さんの西後町愛もさることながらJBNって素敵な会社だなと感じさせてくれるものでした。

 

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そしていざ、西後町へ。

東後町を南下している最中に参加者の方が「見て!」と指さしたのは、本願寺長野別院と朝日山の山頂が重なり合ったなんとも神秘的な景色。

 

今回のテーマとは関係ないものの、「自分のまちのおすすめスポット」を参加者同士で教えあったりできるところも実はまちあるきの醍醐味だったりします。

 

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さらに歩くと偶然の(?)うれしい飛び入り参加者も増えました。

これもまた醍醐味。

 

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源頼朝が創建したといわれる十念寺着。

 

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塚原さんいわく「まばゆいばかりの黄金の出世大佛をスルーして西後町は歩けません」。

 

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扉はあるものの、いつでもだれでもお参りできます。おのおの願いを込めて参拝。

 

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ご利益やいかに。お次は「東京堂模型店」さんへ。

 

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正式名称「東京堂化学模型教材社」。第二次世界大戦後に社屋を西後町に構えた知る人ぞ知る超老舗模型店。

 

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店内は模型の他にもミニ四駆やさまざまな用具などかなりの品揃え。なので、2~3人ずつ交代で入店して見学しました。

 

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塚原さんいわく「模型を愛する謎めいたご主人」も店頭に出てきてくださり、しばし質疑応答や談笑なども。とっても気さくなかたでした。

 

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西斜め向かい側にある「宮下製あん所」さんへ。

 

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今ではあまり見かけない製あん所。主にはお菓子屋さんに卸しているそうで、長野市以外でも戸倉や中野の方まで配達に行っているそうです。蒸しあずきと生あんの見本を前にあんこについて説明してくださった四代目ご主人。

 

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右が蒸した状態のあずき。左ふたつが無糖の生あん(左は白あん)。ここに好みの分量の砂糖(水飴)を加えてあんこにします。

 

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けっこう固そうに見えましたがふわふわのパウダー状。製品になったあんこも売られていますが、量り売りもできるとか。とりあえずこの日は製品になったあんこを購入しました。(後日パンと一緒に食べたりはしたものの、大半はあんこのみで味わって完食してしまいました。甘さがやわらかくてすごくおいしかったです)

 

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お次はお隣の「すや亀」さんへ。

明治創業のどっしりとした店構え。

 

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社長の青木さんに工場内を案内していただく。

 

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まずは店の裏側の川沿いに咲き誇るまさに見ごろな桜の景色。写真には写っていませんが、すや亀さんの味噌工場も四連の蔵造りになっていてとても素敵。

 

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お次は味噌の仕込み蔵へ。

 

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年代物の味噌樽も見せてもらいました。右側が日本製の樽。左側が西洋樽。

日本製のものは80年以上現役。縄の部分を職人さんに直してもらいながら使っているそうですが、その職人さんは現在日本に一人だけになってしまっているとか…。

 

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ちなみに青木社長、時折クイズ形式も交えつつおもしろく案内してくださいます。

お店の方も工場の従業員さんも皆さん見学の受け入れに慣れてらっしゃって、挨拶してくださったり作業中にもかかわらず質問に答えてくださったりを自然なかんじでしてくれます。

 

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ちなみに「味噌は古い(熟成された)ほうがおいしい?」とよく聞かれるそうですが、実はそんなことはなくて新しいほうが風味も味もよいとか。

 

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工場内にある石組み井戸も見学させてもらいました。

 

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懐中電灯で中を照らすと…

 

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あたりまえだけど深い。

水くみ桶は工場用にではなく、小学生などの見学も多いので体験してもらうために取り付けているのだとか。

 

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普段はこの井戸からポンプで水を吸い上げて利用しているそうですが、メンテナンスもとても大切で井戸さらいも定期的にしているそうです。

 

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工場見学後は直結した店内へ。

 

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しっかり説明を伺ってから商品を見るとやっぱり見る目が違ってきます。

あれもこれも気になる。

 

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カメカメ頼り(71号)。

 

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八幡屋磯五郎とコラボした新商品。エスニックな辛さがくせになる(らしい)カレーみそ。

 

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商品を選ぶこと、買うところまでエンターテイメントのように楽しめたすや亀さんを後にして、塚原さんが日々働かれている(株)JBNへ。

 

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金曜日だったのでオフィス内にはたくさんの社員の方も。

広々とした二階部分はセミナールームとしても使われているそうです。

 

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最後は創業115年のお茶屋さん「長喜園」でお茶休憩(写真がなくて申し訳ないです…)。

お茶ソムリエの資格も持つ店主の宵野間さんと、塚原さんが「絶品!」と太鼓判を押すおやきを手作りしている女将さんに迎えられつつ、ソフトクリームなどいただきながら西後町を味わいつくしました。

 

(同行:大日方)