REPORT

ロジェの10年を巡る

2021年8月23日

16:00~18:00

参加者:8名

 

案内人:安達浩平(あだち こうへい)

株式会社ロジェインターナショナル代表取締役

善光寺公認案内人(良性院)

 

【プロフィール】

山形県出身。

よそ者の私にとって善光寺の門前で生活することは毎日が新鮮です。まちを歩けばたくさんの人に出会い、挨拶をします。そんな門前が大好きです。

 

【コース案内】

ロジェは今年で創業10年になりました。

どうやって生き延びてきたのか…これまでの道のりを振り返ります。ぜひ、ロジェの仕事と善光寺案内人の興味のある方にご参加いただきたいです。

 

【コース】

楽茶れんが館

ナノグラフィカ

もちろん始まりは「門前暮らしのすすめ」!

ロジェ西之門店

神城断層地震での被災から復活。一応、本社です。

良性院

前回の御開帳では毎日案内をしました。タイミングが合えば住職のお話も聞けるかも!

六地蔵

少しだけ案内を体験。

八十二銀行大門町支店

コロナ禍でもなんとか続いている秘密がここにあります…

ロジェ・ア・ターブル新小路店

飲食部門を統括するセントラルです。まちあるきのおわりにいっぷくしましょう。

 


 

まずは楽茶れんが館で集合・自己紹介。

今回はまちあるきに参加したことがある方が何人もいらっしゃいました。

少し緊張したご様子の案内人・安達さんとさっそく出発です。

 

 

 

少し雨が降るなか、善光寺門前の古民家改修の先駆けともいえるナノグラフィカさんに到着。

 

 

安達さんはナノグラフィカさんが企画する空き家見学会がきっかけで「門前暮らしのすすめ」を知ります。その後、ナノグラフィカさんとの「お坊さんカフェ」を開催。

そんな思い出があることから、安達さんにとってはまるでふるさとのような場所だそうです。

 

 

 

お次はロジェ西之門店さんへ。

1階は安達さんの奥さまが経営しているセレクトショップです。

ヨーロッパを感じる雑貨やオシャレな服飾が豊富に並んでおり、ひとつひとつにセンスを感じられます。

 

 

2階に上がるとリビングのような広々とした空間でした。

最初は民泊も想定していたそうですが、現在は小さいお子さまも集まれるような多目的スペースになっています。

 

 

開店当初は今の半分くらいの大きさのお店でしたが、2014年の神城断層地震の影響で屋根の部分が傷んでしまったそうです。

そんな時、大家さんが建物を取り壊したいと言っていたところを安達さんが土地を買い取り、少しずつ改修を重ねて今のロジェさんの姿になりました。

 

 

 

お次は善光寺の宿坊、良性院さんに到着。

冒頭のプロフィールでもご紹介しましたが、安達さんは善光寺の公認案内人という顔も持っており、前回の御開帳では毎日案内をされていました。

 

 

長野市に来たばかりのかけだしの安達さんを善光寺案内に誘ってくださったのがこの良性院の住職(老僧)さん。

「善光寺案内で商売繁盛のご利益をたくさんいただいたかもしれない」と安達さんが嬉しそうに話していました。

 

 

 

お朝事の案内時は早朝に良性院でまちあわせ→本堂巡り→法要の順番で巡って、帰りは住職さんにバトンタッチ。案内をおまかせしている間に安達さんは参拝者の方々の朝食をご用意していたそうです。

なんとこれを2か月間毎日繰り返し!ハードなスケジュールの中でも様々な発見があったのだとか。

また、かつてフランスで暮らしていたこともあって、大聖堂を思い出すような日々を過ごしていたそうです。安達さんにとって善光寺はとても大きな存在なのだと感じられました。

 

 

 

さすが善光寺案内人、歩きながら仲見世通りのちょっとした裏話もしてくださいます。

門前でお店を構えている安達さんだからこそ知っている情報をこっそり教えていただきました。歩く人を飽きさせない工夫を感じられます。

 

 

次の案内箇所である六地蔵さまに到着しました。

人間の死後は「天界」「人界」「餓鬼界」「修羅界」「畜生界」「地獄界」の6つの世界に生まれ変わると考えられています。それらの世界で苦しむ人々に救いの手を差し伸べるのがこの六地蔵さまです。

 

 

どのお地蔵さまもそれぞれ個性を持っており、中でもこちらの地獄界の菩薩地蔵は片足が出ています。

これは人を救うためにすぐに駆けつける気持ちの表れと言われています。

 

 

 

六地蔵さまを後にして仲見世通りを下ると、大きな建物の八十二銀行大門町支店さんが見えます。

ロジェさんと一体どのような関わりがあるのか不思議に思っていたのですが、実は職員の方に食事を提供しているそうです。大門町支店だけでなく、県内の他の支店も担当をしており、まさに銀行の食堂役のような存在。

お弁当を作って届ける場合もあれば、キッチンが設備されている支店ではその場で作ることもあるそうです。コロナ禍で飲食業が苦しい中でもロジェさんが続いている秘訣が知れました。

 

 

 

あっという間に最後の地点に到着。まちあるきのおわりにロジェ・ア・ターブルさんで休憩させてもらいます。

ロジェ・ア・ターブルさんは倉庫をリノベーションして造られており、路地の雰囲気と調和しています。

 

 

なんとケーキとアイスコーヒーの差し入れを頂いちゃいました!濃厚な抹茶ケーキの香りと冷たいコーヒーが体に染みわたります。

 

最後に、ケーキとコーヒーをいただきながら屋外座談会です。コロナ禍で生き残るための戦略などの今後の見通しをきかせてもらいました。

ロジェ食堂岡田町店さんは6月に閉店してしまいましたが、その店舗をシェアキッチンにする計画を考えているとのことです。最近の副業需要に目を向けながら新しい経営方法に挑戦する姿勢が素晴らしいです。

 

短い時間のまちあるきでしたが、安達さんの人あたりの良さやチャレンジ精神、何事にも一生懸命に取り組む姿勢が伝わりました。

これがロジェさんが10年続いている理由のひとつですね。

(同行:工藤)

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