REPORT

発酵食の現場を巡る

2018年5月18日

13:30~15:30
参加者:  5人

 

【案内人】山口美緒

編集室いとぐち代表

 

 

【プロフィール】

「人の営みからつくり出される長野県の風景を長く残したい」という思いから、紙媒体を中心に編集執筆を行う。編書に『信州の発酵食』、編集に『日本酒で愉しむ信州の二十四節気』など。

 

 

【コース案内】
味噌や醤油、日本酒に漬物、さらには日本の食のみならず、紅茶やパンにヨーグルト、キムチに生ハムと、暮らしは発行食品に満ちています。発酵は自然の力で食品を長く、おいしく、健康にいただく智恵。そんな発酵食の現場を訪ねます。

 

 

【コース】

能登重

鰹節が発酵食品だと知ったときの驚きといったら。創業250年を越える鰹節専門でその作り方をうかがい、出汁の味わいも楽しんでいただきます。

加藤鯉店

店名は「鯉店」ですが、うなぎ、信州サーモン、シナノユキマスなどの取り扱いも。信州のとある酒蔵の酒粕でつけた信州サーモンがなんとも美味でした。お話を聴きながらちょっと試食。「お酒を持っておいで」とのお言葉に甘えて持参します。

木の花屋

明治創業のお漬物屋さん。昔ながらのものから、ミョウガの梅酢漬け生姜きざみ味噌漬けなど、組み合わせや素材が楽しいお漬物がずらり。自社農場もあったり、信州の伝統野菜を使ったり、素材へのこだわりもうかがいます。

カネマツ

編集室いとぐちの事務所があるシェアオフィス

粉物屋仔猫

手作りの天然酵母でつくるパンが並びます。紅茶、ビール、ワインなど、お好きな発酵飲料とともに楽しみましょう。

 

 


 

 

中央通りを南へ下り「能登重」が最初の訪問場所。

なんと創業300年も続く老舗です。

すべての鰹節が発酵食品ではありませんが、本枯れ節がカビをつけて発酵させたもので、世界で最も硬い発酵食品とも呼ばれています。

 

 

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おかみさん、本枯れ節だけでなく、鰹・宗田・鯖など、それぞれの特徴とオススメの用途を伝授してくださいました。

 

まずはホカホカの白米に本枯れ節削りをのせていただきたい!

 

 

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続いて徒歩数分の「加藤鯉店」へ。

加藤鯉店、川魚だけの販売にとどまらず、味噌や醤油を用いて調理した魚も売っております。

 

山口さんが持参した日本酒を片手に、事前に用意してくださっていた甘露煮やサーモンなどを堪能させていただきました。

 

 

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特に鯉の酢味噌和えは絶品。。。

 

 

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さて一旦中央通りに戻り、ほんの少しだけ奥まった「木の花屋」さんへ到着。

こちらは明治創業の漬物屋さんです。

 

 

 

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日本の漬物の種類は600種類以上らしく、世界一を誇るとのこと。

それもなるほど店内にはたくさんのお漬物が並べられています。

数種類の試食を楽しみながら、あれやこれやの質問が飛び交いました。

 

 

↓ビール漬けや桜漬けが人気だった様子。

 

 

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最後は「カネマツ」内の「粉門屋仔猫」に。

すべてのパンに天然酵母を使用したパン屋さん。

 

 

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パンの酵母といえば、イースト菌ですが、この日は同じパンでイーストと天然酵母の食べ比べ。イーストに比べ天然酵母はもっちりとし、パンそのものの味が楽しめるような印象。

 

少し気温が高いまち歩きだったので、冷たい飲み物も発酵の話も進みました。

 

 

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そしてカネマツ内の奥にある山口さんの事務所も拝見。

発酵に関係するものが至る所に。特にワインや日本酒多かったような、そんなような。

 

 

一つのテーマを切り口に、様々な場所を案内してくださった山口さん。

ご自身の興味はもちろんですが、それ以前に「好き」という想いが伝わってきました。

 

 

「好き」が仕事になり、それを紹介するまち歩きの案内を務め、そこに興味関心がある人たちが集まり、深く知ることができたり新たな場所の発見もあったり。とてもとても素晴らしく、まちに暖かさが広がっていくように感じました。

 

 

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(受付・同行・撮影 高島)