REPORT

衛星データで長野市内の“緑”を見てみる

2024年5月24日

5月22日(水)10:00~12:00
参加者:6人

【案内人】
松井 直人 《 まつい なおひと》(株式会社羽生田鉄工所 新規事業開発担当)

産業機械のエンジニアをしていたところ、5年前より突然人工衛星データをつかった事業プロジェクトに参加することになり、悪戦苦闘の日々を楽しんでいます。

【コース案内】

衛星画像で長野市内の緑の状況を見てもらいます。緑の特色ある個所を見つけて現地に実際に行ってみます。宇宙から見た緑と実際の緑を比較考察します。今回は一般の人向けに衛星データを活用する世界初?の試みになります。

※野外観察場所は衛星画像分析の結果などから変更の可能性があります。

【コース】
楽茶れんが館

➡R-DEPOT

プロジェクトを普及するために入居しました。ここは、よく分からない取り組みをしている人がたくさんいるので違和感ないかも?

本願寺長野別院 カエデ

R-DEPOTの3階からお寺の中の木を観察します。

県立大象山寮の庭

中庭に植物活性度が高い場所があります。

十念寺北の大木

大きなケヤキが宇宙から見えます。大仏様も参拝しましょう。

鍋屋田小学校 校庭

グランド周りに1年中植物活性度が高い場所があります。どんな樹種があるのか予想してから観察にいきます。

➡GOFUKU

繁華街にあり中庭には大きな木や草はらがあります。陽気が良ければテラス席で緑を見ながらランチしましょう。 ※実費必要

5月22日(水)、株式会社羽生田鉄工所 新規事業開発担当松井直人さんの「ながの門前まちあるき」を開催しました。テーマは、“衛星データで長野市内の“緑”を見てみる”です。今回のまちあるきは、おそらく、「一般の人向けに衛星データを活用する世界初?の試みになる」ということで、200回を超えるこの門前まちあるきも、ついに、大気圏を突破して“宇宙からも私たちの街を見て歩く”という初めてのテーマで、とてもスケールの大きな(笑)まちあるきとなりました!この、壮大な(笑)テーマに惹かれて集まられた参加者の皆さんも、思い思いに存分に楽しまれているようでした(*^_^*)

まず最初は、羽生田鉄工所さんのサテライトオフィスがあるR-DEPOTに向かいます。この門前まちあるきではお馴染みの場所ですね。(^_^)

R-DEPOT

今回の人工衛星データを使った事業プロジェクトを普及するため、サテライトオフィスをR-DEPOTに構え入居されています。

今日はこちらのオフィスで、実際に人工衛星データ画像を見て、触って、体験させていただきます!!(ワクワクが止まりません!笑)

いよいよ座学の始まりです。まずは、改めて、人工衛星の仕組み、衛星の打ち上げ方、秒速8㎞(北海道―沖縄間を4分以内で移動できる速さ)という速さで人工衛星が地球の周りを回る仕組み、日本の人工衛星のカーボンを羽生田鉄工所さんが製造していること、等々面白いお話がたくさん!

 

このあといよいよ、衛星画像を操作です!今回使用するのは、Sentinel-2センチネル2」とうい衛星画像です。欧州宇宙機関(ESA)がインターネットで無料公開している画像で、衛星業界ではポピュラーなものだそうです。(興味がある方は、「センチネル2」で検索を♪)

Sentinel-2 の衛星画像は、土地被覆変化の把握や環境モニタリングをはじめ、自然災害、農業(作物)の生育状況の把握などの幅広い分野で活用されています。

説明を聞きながら、実際に衛星画像を操作し、皆さん歓声をあげながら、楽しそうでした!

 

 

 

他にも、令和6年元日の能登半島地震の輪島の海岸線の隆起の様子を確認することができたり…

アメリカの山火事の様子では、赤外線を強調することで赤く熱を帯びた部分を追っていき、山火事がどのように進んで動いているか、等の災害に活用されたり…、

やはり衛星画像が一番活用されているのは「安全保障分野」なので、紛争の様子も分析し、人が入れないような所など客観的に見る事ができます。

 

本願寺長野別院 カエデ

さあ、いよいよ、先ほどの宇宙から見た衛星データの緑と、実際の緑を比較します。

まずは、R-DEPOTの3階から、グラフデータ①の本願寺長野別院のカエデを確認します。

グラフを見ると、数値が下がっていて、去年のデータと比べると数値が弱っています。そこで実際にこのカエデを見てみると…?

去年まではもう少し枝があったので数値が高かったのですが、今年は剪定されていて枝が少なくなっていました。なので去年と比べると数値が弱っていた、という実態を見る事ができるのです。

これを、農業に活用して、例えば「前年と比べて弱っているな」という所を見つけて、そこを重点的に見回りしよう、ということができます。

十念寺北の大木

次は、グラフデータ②を確認しに行きます。ここは、去年より数値が上がっていて、いい感じに成長しているようです。“データの緑色が濃いなぁ”といことで、実際に来てみると…?

そこにはこんなに大きな大木があったわけです。樹齢何百年くらいだろうか…。\(◎o◎)/

この大きな大木は、個人の方の所有のようですが、「とても素敵な木なので今後も残していってくださいね」ということで、平成10年に市の“保存樹木”に指定された大きな「ケヤキ」でした!

 

県立大象山寮の庭

次のグラフデータは③です。これは、県立大象山寮の中庭です。中庭に植物活性度が高い場所があります。実際はどのようになっているのでしょうか…?

他のグラフと比べるとあまり特色のないグラフですが、色んな木々が混ざり、中央が雑草のため、草を刈ったり、冬場は草もあまりない等で変わってきます。そういったものが合わさるとこういたグラフになるとのこと。

ここは以前、後町小学校の校庭だった場所で、当時の木をそのまま残してあるそうです。見事なイチョウ、メタセコイア、広葉樹…、色々な木があるから面白いな、と案内人の松井さんの解説に終始皆さん興味津々です!

ちなみに、こういった衛星データ画像のお値段は…、

3m×3mで一枚10~20万円、30㎝×30㎝だと100万円単位になるそうです。また、最新画像は高価ですが、古くなってくると値段が落ちてくるそうです。サブスク的な使い方やビジネス的に考えると、なかなか難しくもあり、でも期待もできるところ!と松井さんは仰います。

また、海外では10mや30mサイズのものを無料で公開したりしていますが、日本ではまだまだあまりそういったことはしていないとのこと。(※経産省では一部無料公開ありのうようです。)

鍋屋田小学校 校庭

本日最後のグラフデータ④は鍋屋田小学校校庭です。

④のデータは、年間であまり変化がなく、また、数値も高い。つまり、年間でそんなに緑が変化しない=一年中植物活性度が高い場所ということで、それはどんな樹種か予想すると…?

杉の木が並んでいました。「確かに!」と納得です。

余談ですが、向こう側に見える見慣れたNTTドコモ長野ビルは、長野県で一番高いビルだそうです!(75m(鉄塔含めた高さは105.9m)、2番目は、松本市のホテルブエナビスタだとか。)

 

GOFUKU

今回は、長野市の中心市街地付近の“緑”を衛星データで見て、特色のある所を4ヶ所巡ってきましたが、最後の〆は、権堂アーケードの脇の裏路地にあるGOFUKUさんにて、みんなでLUNCHです♪

築100年の古民家をリノベーションしたダイニングバー。専用機械で焼き上げた“ロティサリーチキン”が名物です!地元食材を使った特性料理やクラフトビール、ワインなどメニューも豊富です。また、中庭には大きな木や草はらがあり、陽気がいい日はテラス席で緑を見ながらランチするのもおすすめです♪

LUNCH PLATE SET/¥1,980

メインのプレートを選び、スープとデザートとドリンクがつきます。

ロティサリーチキンも気になりましたが、“信州米豚のローストポークプレート”もとっても美味しかったです(*^_^*)

今回のまちあるきでは、色々な体験ができたように思います。

例えば、これまでも、R-DEPOTのサテライトオフィスを見学したりはしましたが、外から見る事が多かったので、今回のように実際にその企業さんの中に入って体験できたのもまた、企業のリアルな現場をより身近に感じることができたような気がしました。

また、空を見上げながら木々とデータを見比べ、時には「なるほどね!」、「確かに!」と考察や裏付けなんかも織り交ぜながら案内人松井さんのお話に耳を傾け、なんだか、小学生の頃の理科の実験授業のようでとても楽しい時間でした!

「宇宙からこの私たちの長野市を観る」という、また「新しい長野市の見方」を体験し、新しい発見と、また一つ視野が広がり興味が広がるとても面白いまちあるきでした♪♪

≪同行記録:宮島麻由子≫

懐古する大人のたしなみ

2024年5月22日

5月18日(木)15:00~18:00~(盛りあがって延長になりました)
参加者:4人+スタッフ3人+1人

【案内人】
小林 ちひろさん(長野県立大学グローバルマネージメント学科)

長野県立大学4年。築山ゼミで地域社会学を学ぶ。プライベートではベリーダンサーとして活躍し、本場エジプトの大会で入賞する。

【コース案内】

長野の街を歩きながら、ふと目に入るノスタルジックな店舗たち。そんなちょっと気になるけどSNSにはのっていないお店を集めました。長野の土地に長く構えるお店を周りながら懐かしみ、穏やかな午後を過ごしましょう。

【コース】
楽茶れんが館

➡花はタケダ 

まちに愛され、80年以上続く老舗のお花屋さん。権堂と県町にお店を構える。お花の香り漂う店内で4代目武田さんのお話をお聞きしたり、お気に入りのお花を見つけたり、大切な人に贈る花を決めたりして素敵な時間を過ごしましょう。

➡カフェLhasa(ラサ)

大通りに面した絵本の中に出てきそうなカフェ。外と中が中和したような空間、看板メニューのカレーを楽しみに常連さんが通う。落ち着いた雰囲気の店内で、本やコーヒー、お菓子を楽しみましょう。※実費必要

➡まちかど図書館ぼたん

ぼたんのいとうを受け継ぎ、学生が運営するひと棚貸し本屋さん。店内にはぼたんのいとうを思い出すこだわりが散りばめられている。運営学生から話を聞きます。

➡居酒屋 はな村

常連さんが通うような昔ながらの居酒屋。ニラせんべいなど他ではなかなか食べれれない、懐かしい家庭料理が魅力的。これからの季節は山菜料理が増えるそうです。まちあるきを振り返りながら酒盛りをしましょう。※実費必要

 

【花はタケダ】

今どきソーシャルメディアを活用していないで商売されてるところを探す方が難しい。ビジネス界ではSNSをマーケッテイングで用いればより高い収益が得られることが常識になっているのに。それをされていないのはお店側の事情でお察しできるところもありますが、それより案内人の大学生がスマホに掲載されていない店にふつーに馴染んで利用していることにむしろビックリされられます。そーいえば、なるほど彼女は社会学専攻でしたね、ふつーじゃなかったか 、偏見?笑

案内された店舗さんは、まず「花はタケダ」さん、1938年の創業。店のネーミングがいい、昭和演歌界のドン「俺は村田だ!」みたいな、今となってはそのズバリ明快さが逆にPR力あります!オリジナルのHpも検索できて、正直なご商売をされているなっていう印象をうけました。「4代目武田さん:開店は太平洋戦争開戦前の昭和年13年になり、県町の本店の他、権堂アーケードにも1店舗あり、地元では古いほうです。県町の街並みも老舗の料理屋が減り、マンションがあちこちにできて無機質に変わってきていますが、地元の花屋として花と心を届けていきたいとですね。売上構成は切り花が大きく、土地がら善光寺さんしかりお寺さんにお供え物として納めることが多いですかね。向かいのホテル犀北館の宿泊客がお祝いプレゼントの花を買いに来られますし、新規マンションの住民さんも増えてきました。購買層は年輩者が多く、売上向上のためには新規で30代~40代の層へアプローチしていきたいですね、そのためにSNS活用しています。店も裏道に立地しているので気づかれないことがあって。」

街と一緒にお客様も変化していくのが常、ターゲットに認知されるためには、SNSは有効ですし、ブランディングは自信満々の鮮度持続特殊技法「湯上げ処理」でグ~、あとはお客様への直接的なサービスの〇×ですが、長年にわたり地元から頼られていることがもう強固な無形資産!、武田さんファミリー(4代目とご両親)の接客応対が気持ちよかったです。中心市街地をお花で賑わしてきた「花はタケダ」さん、畏敬をもって寄らせていただきます!案内人の小林さんははじめ女性参加者全員が花束を買われました。長崎さ~ん、男性向け?のブーケでしたね⤴。小林さん、立派でした!

花はタケダ | 武田花店|長野市 花屋 (hana-takeda.com)

 

【カフェLhasa】

カフェLhasaさんは、10年前に現在の場所へ越してきたそうで、以前は駅前で営業されていたそうです。ラサはチベット自治区の区都で政治と宗教の中心部であのエベレストもその自治区に位置しています。お店の看板メニューがヒマラヤンカレーですので、店主の矢野惠子さんはヒマラヤ山域を愛してやまないんでしょう!って勝手に想像力が働く。バンダナ巻で、チベット系のお顔立ちをされてますし、、、やっぱりね、トレッキング中に食べたスパイシーカレーに沼ってしまい、帰国して即効カレーを提供する側になってしまったそーです。激レアさんタイプです。また、広島カープの熱狂的なファンで、ファン寄合の場所となっています。カープと言えば、高橋慶彦、北別府、外木場ですよね?ってくすぐってみたら笑みが零れ落ちました。本人は水谷実雄が恋のドラフト1位だったそうです、カープ黄金時代の5番を打ち優勝にも貢献!衣笠→山本→水谷は最強のクリーンアップは破壊力がありました。

実は私もカレー好きのヒマラヤトレッカーでしたので、言葉を交じえなくともすぐにツーカーになって。メニューはシフォンケーキおすすめです、迷ったらこれいってください。もちろんヒマラヤカレーも珈琲付き950円、ベリグー!、食べてないけど。わたくし、すでにリピーターになってます。ライトな横浜ファンですが、はっぴ持ち込みで合戦しましょう!。そーそーSNSの話題ですが、矢野さんはSNSとか広告は自分のペースが崩されるから嫌なんですって。収益に振り回されるのではなくて、自分のスタイルを大切にされている、そうこなくっちゃ、初代山ガール、ハートも動かざること山の如しでした。新しいお客さんもちょいちょい来店されているそうです、「来ていただいたお客様を大事にするだけですー。」

しかし、案内人の小林さん、お店選びの選球眼がいいですね!

⻑野

 

【まちかど図書館ぼたん】

県⽴⼤学グローバルマネジメント学部の築⼭ゼミが主体となって運営する⼀箱本棚オーナー制度を使った「みんとしょ」の開店準備がすすんでいる。

築山ゼミの学生でもある小林さんが「みんとしょ」の立ち上げまでの活動内容とこれからの未来図について話してくれました。「かつては服飾系でボタンの専門店でしたが、その空店舗を利活用して売れ残ってしまったボタンの販売&図書館に姿を変えて再出発することになりました。いま取り組んでいることは大工さんにご指導を受けながら利便性の高い本棚をつくっていますが文系なのでちょっと大変なんですよー。街角に立地する図書館として、人が集い、人と人をつなげていける役割ができるような場所をつくっていきたいです!」

参加者のお一人が賛同してくれまして、店番やってもいいですよって手を挙げてくれました。また一人の輪が広がりましたね!よかったね。もちろん、スマホを使えばギネス級の速さで手入力していく学生さんたちのことですから、Hp、メルカリ運営、SMSはお手の物、お見事。

まちかど図書館ぼたん | (machinakabotan.com)

 

【居酒屋 はな村】

今日のまちあるき、ラストは「居酒屋はな村」さん。5坪のお店ですが、人気店を一人切り盛りするのは花村美津子さん、髪型がキュート!、まちなかのおばちゃんは洒落てます。

ご年齢はと聞いたところ、「そんなこと言えるわけね、お客さん来なくなっちゃう」って目が真面目だったからそこでツっこみは取りやめ。40年ほど昔から南石堂で「味花」というお店を旦那さんとされていて、いまの場所に移ってきたのはここ数年前とのことで、長年やってこらているのですからーと愛されてきたんですねーうなずけます。足が悪くなってからも里山をはい回って採ってくる山菜やきのこをお値打ち価格でお出ししている、この世代の女性のガッツさに自然と頭がさがります。巷で起こりうる「おい、持ってくるの遅い~クリスマスまで待たせる気か?」なんていうカスハラは××。客側もアホでは務まりません。あー旬のホタルイカの串刺し、食べたかった―!!てなことで、わたくしおふくろのようなおかみのいるこの店もリーピーターになります。

私:「SNSってご存じ?」

おかみさん:「エスエスス?」

私:「いや、なんでもないっす、いい雰囲気のお店ですね」

ここも、そんなWEBマーケティングはいらない!おかみさんのお人柄と料理、サービスのよさだけでお客様は自然に集まってきます。商圏の規模や業態によるけどそこまで費用と時間をかけてやってもあまり意味を持たない市場や環境があります。世間では、使い方を誤って、闇へ誘うダークなクソ輩もいますので、同時に受け手も情報を目利きできなくてはならないですね。大人もハニートラップに引っかからないようにしましょう笑

 

 

 

案内人の小林さん、感性がすんばらしい!まだ20歳なのに商いというくくりだけでなく何を大事にしなくてはならないかを理解しています。善良な投資家でもいいかも笑。わたくしずいぶん年上ですが、オジサンは頭がさがりました。今回のまちあるきは、ただのお店巡りではなくて示唆に富んだ内容で、人と料理のどっちもの美味が満載のまちあるきになりました。『 SNSに掲載されてこない街中の店にこそ穴場あり!』小林さん、大変お疲れさました、ベリーダンスでのご活躍を願っております。あーりがとさん!乱筆お許しください。

《 同行&記録 高野 》

着物で表参道のお花さんぽ

2024年5月2日

4月25日(木)13:30~15:30
参加者:10人

【案内人】
宮島 麻由子 《 みやじま まゆこ》((株)まちづくり長野 事業推進担当)

服飾系の学校を卒業後、アパレルメーカー、呉服屋勤務を経て、2023年12月、(株)まちづくり長野に入社。呉服屋では主にパブリシティ業務担当。季節に一度は着物を着て出かけるようにしています。いつか十二単を着てみたい!

【コース案内】

善光寺表参道に沿って、小さな庭があるのをご存知ですか?参道に面した各商店の木々や草花を愛でながら着物でおさんぽ。そんな風情ある時間を一緒に過ごしてみませんか。

※ぜひ、お着物でご参加ください。

【コース】
楽茶れんが館

柏与紙店

文政11年創業。黒漆喰の蔵造りの前庭と季節を感じる飾りや置き物、匂い袋など心を和ませる和雑貨を楽しみましょう。

松葉屋家具店

まちの中にある“ちいさな森”。なぜここに“ちいさな森”がつくられたのか…。込められた想いをお聞きしながら“ちいさな森”の芽吹きを感じましょう。

駿専 (名)青木商店

明治5年創業。格子、右からの横書きの看板、そして“香”と染め抜かれた暖簾が目を引く蔵造り。線香、ろうそくでは善光寺御用達のお店です。こちらの前庭の彩をお香の香りと共に楽しんでみましょう。

杏菓子本舗 利久堂

創業から60年、手造りの伝統を守り続ける杏子菓子本舗。高級感漂うお店の前庭と杏、茶器や陶芸も一緒に味わいます♪ ※実費必要

4月25日(木)、「ながの門前まちあるき」を開催しました。案内人は、宮島麻由子((株)まちづくり長野 事業推進担当)です。今回のテーマは、“着物で表参道のお花さんぽ”です。

善光寺表参道に面した各商店の店先には、それぞれ植栽があります。ようやく、春の陽気で色づいた“小さな庭”の、木々や草花楽しみながら門前をおさんぽするコースです。また、春はお着物でお出かけしたくなる季節でもあります。今回は、参加者の皆さんには、お着物でご参加いただき、門前の“和と彩と香”をご案内しました♪

集合場所の楽茶れんが館から、裏の駐車場に抜ける道は“小さな椿のトンネル”になっています。今は赤い花は咲いていませんが、とても雰囲気のあるステキな“小路”です。

今回のコースには載っていませんが、(株)まちづくり長野に入社して3ヶ月ちょっとの間に、善光寺門前界隈を少しずつ知るようになったので、せっかくなので、道中にあるオシャレなお店もご紹介しつつ、最初のお庭「柏与紙店」を目指します。

(上段右)Mallika Brewing[マリカブルーイング]

言わずと知れた人気のブルワリーですね(^_^)

(下段左:写真中右側)Café Le Garçon[フェ・ル ・ギャルソン]

古民家をリノベーションした二階建ての店内はまるでパリにいるかのようなのとてもおしゃれな雰囲気。キッシュとカフェラテや、クロックムッシュにエスプレッソはいかがでしょうか。お酒の提供もしています。

(下段右)お香の店 古薫

玄関先からお香のいい香りが漂います。お香を始め、匂い袋、塗香、煉り香、アクセサリーなどの和雑貨もあり、テンションが上がります♪古薫さんでは、制作体験メニューもあります!

この他、(写真はありませんが)この通りには神具・祭礼用品専門店「能登屋商店(1845年(弘化2年)創業)」もあります。昭和58年に、長野県神社庁推奨店に指定され、神社仏閣まわりのものから、お祭用品、神棚まで、何でも揃います。

国宝善光寺 表参道大門町界隈は、長野市でも最も古い街の一つです。この“大門町上商店街(だいもんちょうかみしょうてんがい)”は、平成8年の中央通りの整備にあわせ大きく変わりました。電線等が地下化され、アーケードが撤去、沿道には丁石を兼ねた自然石の道標が設置。大門町の歩道は片側5メートルの拡幅、車道も石畳舗装となりました。国道と交差する参道入り口には常夜灯を移転設置し、松や桜、藤、かえでを植え、“善光寺の前庭”がつくられました。この、大門町で交差する国道406号までの大門町上区の“善光寺の前庭”は、他の商店会とは造りが違い、そのこだわりようは特別なものだそうです。これを手掛けたのは、当時、京都在住のアメリカ人青年だった、造園・建築家のマーク・ピーター・キーン!日本の歴史的景観を理解し、その美しさを生かしながら地域の個性を反映する街路のプランニングは、驚きと感動だったようです。

マークさんが青島まで行って手配してきた車道や歩道の石。特に歩道の紅色花崗岩は、機械で均一に削った石ではなく、一つ一つ手で削られた6サイズの石を、一つ一つ組み合わせて敷き詰めています。なので、他とは違って、石が浮き上がってカタカタしたり割れたりしていません!当時のまま、一度も修理等することなく現在も美しく保たれています。

植栽に関しては、植栽マスの前のお宅がそれぞれ手入れをするという、京都の町家の前の坪庭を参考にした提案や、洋花は植えず和の樹木や草花に限定、左右合わせて300万円の入口の松、そして、“町のシンボルとなるようなしっかりした存在感の桜を”ということで、あちこち探し回って選ばれた東北の桜…等々、善光寺の前庭は、何時間も語れるほどのエピソードがあるようです!(先日、ちょうど前庭のお手入れをされていたお店の方から、お話を伺うことができました(^_^)大門上商店街ホームページの「まちのこれまで」をご覧頂くと当時のお話が掲載されているとのことです!http://zenkoji-daimon.com/

せっかくなので(笑)、ぱてぃお大門の“蔵楽庭”も寄り道して…。(^_^)

柏与紙店

文政11年創業。黒漆喰の蔵造りの店内には、和紙や飾り物、匂い袋など、様々な心和ませる和雑貨があり、見ているだけでも可愛くて楽しめます♪

柏与紙店さんは、前庭だけでなく、実はお店の奥の敷地にも素敵なお庭があります。今回、特別にご配慮いただき拝見させていただくことができました!!

 

地面(下)だけでなく、目線の空間にも花の彩があります♪素敵ですね。心が穏やかになります(^_^)

京都の町屋の前の坪庭のように、歩く人目に楽しい善光寺表参道の前庭です♪

松葉屋家具店

松葉屋家具店には、“ちいさな森”があります。「ちいさな森の 報告書」を片手に、滝澤社長さんが、大事に、大事につくる“ちいさな森”へ案内してくださいました。

お着物ですが、みんなで森を歩いてみました(笑)

2017年の6月2日からはじまった“ちいさな森”のこれまでが詰まった「ちいさな森の 報告書」。

―山と森、記と人々の暮らしを一本の糸に繋げたい―

「森の中にまちがある。一歩」そのまたはじまり

ある日あるところ、善光寺界隈を森にして お店も、人々の暮らしも ぜんぶ森の中にあったらいいなと思った人がいました。

木を植えて、ここを森にしようと考えました。

日々の暮らしや、仕事の場所が 森の中って「いいね」と共感する人がひとり増え ふたり増え 10人になり、100人に、いつしか人々はちょっとした空き地があれば 1本の木を植える、また1本植える、そしてまた1本植える。それが当たり前になりました。

時はすぎ、100年後、善光寺界隈は大きな大きなこんもりとした鎮守の森となって その森の中に 善光寺と、お店が、人々の暮らしや仕事場が包まれて そしてたくさんの人々が その森に引き込まれるようにやってくるようになりましたとさ。

なんてね。

陽の光で輝く眩しいほどの森の緑が目に飛び込んできます。

思いっきり深呼吸したら、心身ともに空気が浄化され頭の中にがすっきりします。

なんて気持ちいいんだろう!

最高ですね!!

 

最後に店内を拝見させていただきました。木の香りが堪りません(^_^)

駿専 (名)青木商店

明治5年創業。格子、右からの横書きの看板、そして“香”と染め抜かれた暖簾が目を引く蔵造りの建物。線香、ろうそくでは善光寺御用達のお店です。

仕事でお世話になっているお店で、いつも店先にお香の良い香りが漂っています。今日は、薔薇の香りとのことでした。お香の香りと共に、青木商店さんの前庭を拝見しようと思っていましたが、なんと!諸事情により、今年から植栽を辞退することになってしまったとのこと…!でも、そんなリアルな現状も知れたところで、今日はゆっくり店内を楽しませていただきました♪。

杏菓子本舗 利久堂

創業から60年、手造りの伝統を守り続ける杏菓子本舗。「銘菓 あんず姫」は有名です(^_^)

この日対応してくださった近藤さん。草を取ったり、日々のお花のお手入れの様子を丁寧お話してくださいました。高級感漂うお店の前庭は、色とりどりだけれど、シックな雰囲気の前庭でした。

善光寺界隈から、昭和通りまで、各店や街並みの木々や草花を愛でながら、春の陽気と和を感じながら2時間ほどかけて歩いてきた着物さんぽ。歩き疲れた体に、ご厚意で頂いたお茶とあんず姫でほっこり(^_^)とても美味しかったです!

杏などの“ソフトサンデー”も食べたり、お買い物をしたり、参加者さんも、思い思いに楽しまれていました♪

せっかくお着物を着ているので、お着物コーデを一部ご紹介★

ちなみに、案内人のコーデは、

デニム生地のお着物に、竹久夢二の絵が描かれた帯です。

遠くは、須坂市から参加してくださったみなさん。お着物好きのご縁で繋がった方々です♪

お着物を着ていると、やはり、最後は、みんなで集合写真(笑)。華やかで心躍ります!

実は今回のコースは、キャンセル待ちも出ていて、残念ながら参加出来なかった方もおられました。着物好きとしては、沢山の方に興味を持っていただけたようでありがたい気持ちでしたが、同時に、それだけ、お着物を着たい、着てみたいと思っている方も結構たくさんいらっしゃるんだな、と改めて思いました。(お着物企画はいつも人気だそうです。)

今回は春ということで、花や緑を織り交ぜながら、門前の“和と彩と香”をお着物とともに楽しんでいただけてたなら嬉しく思います!

今回のまちあるきでもまた、普段は入らないようなお店や、街の建物や景色の美しさ、その街のストーリー等々、新しい発見や再確認ができました!

やっぱり、まちあるきって、いいですね!

(でも、着物で歩くには、ちょっとハードなコースだったかも…!?案内人の反省点です(^_^;)(笑))

≪撮影:高野、写真提供:田子様≫

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