REPORT

県立大学のキャンパスを巡る

2018年2月17日

10:00~12:00
参加者:  10人

【案内人】築山秀夫
長野県短期大学教授

 

 

【プロフィール】
4月からは長野県立大学グローバルマネジメント学部教授就任予定。
専門は地域社会学。地域社会学会理事、長野市都市整備計画評価委員、
全国小津安二郎ネットワーク副会長等。

 

 

【コース案内】
2018年4月に長野県短期大学を四大化して開学する長野県立大学の
二つのキャンパス(後町キャンパスと三輪キャンパス)をご案内します。
県立大学は、グローバルマネジメント学部、健康発達学部(食健康学科、
子ども学科)からなり、環境に配慮した建物。短大校舎は解体され、
今回が見納めです。
途中、権堂地区を歩きながら中心市街地の再開発についても考えましょう。

 

 

【コース】
後町キャンパス
後町小学校跡地。県立大学一年生は全寮制。
定員320名の象山寮やソーシャル・イノベーション創出センターが位置する。
(全新築)

 

 

セントラルスクゥエア
新たな公園として整備するために、まちなか広場整備事業が開始。
市民ワークショップも立ち上がった。

(*雪のため割愛しました)

 

長野松竹相生座

会社創立100周年の日本最古級の映画館。

学生たちには映画をたくさん観てほしい。

 

 

三輪キャンパス

長野県短期大学90年の歴史の上に立つ県立大学のメインキャンパス。

(一部4階建て8棟、ラーニングコモンズなど学生の学習環境に配慮

した設計)

 

 

地域社会学研究室

まだカフェテリアが完成していないので、研究室で本に囲まれながらお茶を飲む。

 


 

昨日の天候から打って変わり、大粒の雪が舞うなか、初めに向かった場所は「後町キャンパス」。後町小学校跡地に建設中の建物、県立大学一年生の寮になります。今回は特別に完成前にご案内いただけるのこと。

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講義室や、生活スペースまで見学でき、なかなかに貴重な機会でした。建物も人も新鮮な空気がまちに流れる予感がします。

 

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権堂アーケード中央付近に位置する「長野松竹相生座」へ。現存する映画館で〝日本最古級〟の、当館。非常に歴史があり、今でもなお、秀逸にセレクトされた映画が上映され続けています。

 

 

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ちょっと足を伸ばして「三輪キャンパス」へ到着。旧校舎の奥に、新校舎が迎えてくれます。こちらもまだ完成前のお邪魔。広々として、ガラスを多用した空間は、のびのびと学習ができそうで、いるだけで意欲がわきそうな空気感。

 

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最後は「地域社会学研究室」でまち歩きの振り返りをしながら、お茶休憩。

 

あいにくの雪振りに加えて、いつもより少し歩く距離の長い今回でしたが、それでも多くの参加者の方にお集まりいただきました。きっと、まちに新しく訪れる大きな波に、それだけの関心があったのでしょう。築山さん、建物の説明だけでなく、県立大学ができることによるこれからのまちの変化や、さらにはまち自体の現在では活かされていない可能性も示唆されていました。寒さが明けて、春になり、気温だけではない変化が楽しみですね。

 

(受付・同行・撮影 高島)

門前リノベ・店主と一緒に工事したお店

2018年2月16日

10:00~12:00
参加者: 15人

 

 

【案内人】小田切隆一

古民家工房URIWARI・小田切電設

 

 

【プロフィール】
八年前長野市への移住と同時に、門前リノベ物件の工事に多数携わる。

実は本業の電気工事より、セルフビルドのアドバイスやお手伝いの方が

楽しくて好き?!

 

 

【コース案内】
門前のリノベーションでは、

店主自らがホコリにまみれ工事に参加したお店もたくさん。

慣れない作業は思った以上に大変で、

不安や緊張も加わってものすごいエネルギーが必要だったはず。

でもそれは建物や町への愛着を深め、

歴史を継承しながら自分の色を加えていく過程。

今回はそんなお店を、工事のウラ話盛りだくさんで巡ります。

 

 

【コース】
 薪窯ピザ・TIKU-

店主自ら、片付けや掃除で埃にまみれ、壁塗りにも挑んでオープン。

最初から完成形がイメージしきれていた訳ではない中、

建物が生まれ変わるまでの苦労話を。

 

 

藤田九衛門商店

こだわりのロケットストーブ型かまどがあるお店。

でも当初は“三次元”的に傾いていた!?

神代断層地震でも倒壊まぬがれた奇跡のようなエピソードも。

 

 

雑貨セレクトショップroger(ロジェ)

最初はわずか10坪、店主自らが解体したり内装を仕上げたりして

オープンしたお店。その後めずらしく同じ場所で二度の拡張工事

をしています。

 

 

平野珈琲

こちらも、店主自ら改修に携わったお店。

意外とお金をかけていないところ、意外とお金をかけたところの

メリハリが、今では“このお店らしさ”となっています。

 


 

「門前リノベ」の一つである、東町ベースに集合し、まずは北に向かって「薪窯ピザ・TIKU-」へ。店主の中澤さんから、この場所にお店を開くことになった経緯から、工事途中のエピソードまで、実際の箇所を示していただきながらお話を聞かせていただきました。

 

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また、小田切さんからも照明のポイントなど、工事するときに知っておくとタメになる知識も。

 

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ポカポカの日差しの中、さらに北に登り「藤田九衛門商店」に。

 

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じつはこの場所には、なんとも〝縁〟を感じてしまうというお話が。それは、建物に手を入れた直後、地震に遭遇。しかし、改修していたおかげで倒壊は免れた。といったこと。もしも藤田九衛門商店が始まっていなければ、このまちから古き良き建物が一つ失われていたかもしれません。

 

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仲見世通りを横切り、向かった先は「雑貨セレクトショップroger/ロジェ」。開店当初は10坪からの面積でスタート。その後、売り場面積を徐々に広くし、成長していったお店。

 

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プロではなかなか思い浮かばない、壁にエアメールを貼り付けるというにくいアイデアも見受けられました。

 

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最後は「平野珈琲」でお茶休憩をしながら、店主の平野さんを交えてお話を。お金をかけるタイミングを見計らいながら、お店を育てていく。これからも楽しみになるような、そして自らがお店を始めるときにとても参考になりそうなお話。

 

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「門前リノベ」、やっぱり皆様関心が高いようで、定員越えの参加者数。残念ながら、お断りしてしまった方々、申し訳ありませんでした。
さて、案内人の小田切さん。店主が自らのお店に愛着があるのはもちろんですが、工事に関わった小田切さんも、それぞれのお店に〝愛〟を持って作り上げてきたのだな、と感じました。しかもそれは、店主さんにも負けず劣らずの熱量。こんな風に支えてくれる、人がいるまち。とても心強く感じます。

 

(受付・同行・撮影 高島)

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