REPORT

善光寺宿坊通り

2020年10月16日

2020年10月16日(金) 10:00~12:00

参加人数:11名

 

【案内人】鈴木健一(すずきけんいち)善光寺宿坊白蓮坊執事 善光寺公認案内人

【プロフィール】
宿坊のお客様のご参拝をお手伝いするのが仕事です。

 

【コース案内】
善光寺表参道を一本外れた宿坊通りを歩きます。

【コース】
楽茶れんが館

表参道

釈迦堂通り

法然通り

羅漢小路

阿闍梨池通り

ドレッタ


 

当日は多くの方々にご参加いただき、お天気にも恵まれ、きれいな秋空の下「善光寺宿坊通り」が出発となりました。

 

早速善光寺方面に向かいます。

表参道から宿坊通りに入るところには、十夜会の門が建てられています。

十夜会は、無量寿経で10日間にわたって修される夜の法会だそうで、10月と11月に10日間ずつ行われています。

 

夜の善光寺の法要を見ることができるので是非訪れてみてくださいとも案内がありました。

善光寺 十夜会

 

さて本日のメインとなる宿坊の通りへ参りました。

宿坊、「坊」とついている宿は、代々大本願の「善光さん」の姓である「若麻績(わかおみ)」さんが受け継がれて宿坊の住職を務められています。

 

案内人の鈴木さんがお務めの白蓮坊住職若麻績さんは芸術家でもあり、10月30日から「小山利枝子+若麻績敏隆二人展」に出展されるそうなので、機会があればぜひ足を運んでくださいとの紹介もありました。

 

また、どの宿坊でも善光寺側にお堂が併設されています。白蓮坊では、左側(善光寺側)は「八祖殿」とういうお堂がありました。
ホテルと宿坊の違いは? という質問があり、宿坊はホテルのように個室などでの待遇はなく、基本的に大部屋をふすまで区切って利用していただくそうです。人数が多いと男女別の雑魚寝となることもあるそうです。

また、食事は基本的に精進料理となり、お野菜にこだわる宿坊もあります。
そして、朝は善光寺をお参りしていただけます。

 

 

表参道からの宿坊を過ぎると、仁王門像があります。

こちらでは少し裏話。

この阿吽像は高村光雲さんと米原雲海さんが作られたとされていますが、実は実際に彫ったのはお弟子さんの方およそ30人ほどいたのではないかと言われているそうです。
映画で言うと、監督・制作が高村光雲さん、米原雲海さんだったと現代ならではの分かりやすい表現で説明いただきました。

仁王門裏に奉られている「三宝荒神像」「三面大黒天像」もこの二人が制作したと記されています。

 

またこの2つの像は、青色画材が利用されており、当時最新のものであったそうです。

 

 

先程の1本お隣の小路、法然小路では向きが先ほどと反対側となるため、宿坊の右側(善光寺側)にそれぞれお堂が建てられていました。

 

 

こちら左手に、寿量院という院があります。

また、あみだとはサンスクリット語から来ており、無量寿と書くそうです。
無量寿とは、限りない時間
また、無量光とは、限りない空間という意味。

 

法然小路から、大本願へ向かう小路にはちょうど「念ずれば花開く」地蔵が正面に見えます。

こちらが羅漢小路。

ちょうど真東を向いているお地蔵様なので、夕日に照らされてとてもきれいに見えることが有名でもあるとか。

そして鈴木さんお気に入りの善光寺大本願のお上人様のご紹介。

善光寺大本願のお上人様はよく知られている通り女性の方です。
代々皇室と関係のある女性の方がお上人様を継がれているため、日本で一番偉い尼様となるのではないでしょうか、と。

納得できます。

さらに詳しく知りたい方はこちら

 

 

また、大本願内にある八幡様も人気スポットで、学生さんや受験生が多く合格祈願に参られます。

 

再び仁王門を眺めます。

定額山(じょうがくさん)この額は、善光寺の山号に当たる名前だそうです。また、

定額の金額をおさめていたためこの額を掲げられていたというお話も?

 

 

 

仲見世通りから釈迦堂通りへ入り、それぞれ院の名前や善光寺七池も拝見しました。

尊称院(そんしょういん)前では、丁度住職さんが外におられて、院の名前の由来をお聞きすることができました。
「そんしょうだらみきょう」というお経の名前からとって「尊称院」。

 

 

駒返り橋を横切り、阿闍梨池通りへ。

こちらの通りは参加者の方々は、普段善光寺さんに来た際にも、この通りまで来たことがない人も結構おられました。

また、院は先ほどの坊とは違い、特に一族などにはこだわらずに継承しながら院を存続しています。

また院は天台宗の宗派。

最後にドレッタさんの前に、鈴木さんから、再度大本願に参りそこで本日の反省会などを行えるよう急遽計らってくれました。

普段入る機会が少ない大本願の堂内へ入り、歴代のお上人様のお話もしてくださいました。

 

コロナウイルス予防のため、ドレッタさんへは希望者のみの来店に。

こちらの2回から眺める善光寺がとても美しいと案内人一押しのスポットです。

ちょうどお昼時ということで、一緒に来店した参加者の方々とガレットをいただくことに。

食事メニューもとても気になりましたが、今回は季節限定のむらさき芋のモンブランガレットを注文。

とてもきれいな盛り付けで、サツマイモ感があってとてもおいしかったです。

ここでは、案内人は来店した参加者からの質問などに答えながら、皆さんと共に最後まで和気あいあいとまちあるきを楽しんでいただくことができたと思います。

 

こちらが2階席からの善光寺三門の眺め。天気も良かったことが幸いしとてもきれいに眺められました。

 

道中では鈴木さんからは尽きないほどに色々なお話をお伺いでき、笑いもあふれるとても楽しい会となりました。

参加していただいた皆様ありがとうございました。お疲れ様でございました。