REPORT

西鶴賀、空き長屋調査隊

2020年9月19日

9月19日(土)15:00~17:00
案内人:久米えみ(設計工房CRESS代表)

参加人数: 13名

 

プロフィール
一級建築士 長野県建築士会所属 長野県木造住宅耐震診断士・・・

コース案内
繁華街権堂とかつての遊郭「鶴賀新地」を結ぶ西鶴賀は、夜営業の飲食店を中心に、パン屋、喫茶店、自転車、理容室などが肩をならべ、入り組んだ路地や懐かしい長家も残る魅力的なまちです。この空き長屋を建築士の視点で調査し、活用の提案もしていきます。

コース
西鶴賀商店街
ゆっくりと歩いてみれば実はさりげなく充実している商店街

長屋の空き家
いくつか並んだ空き家を見ます。魅力と活用の可能性をおはなしします。

長屋の元空き家
改修が終わり居住中。一階がどう使われるか楽しみです。

長屋の裏 畑
のどかです。妄想がふくらみます。

レオン・ドーロ
リノベーションされたばかりのイタリアンバルで空き長屋とまちの活用のはなしをしましょう。


 

ありがたいことに、早いうちから予約者が定員に達し、急遽集合場所が勤労者女性会館しなのきに変更となった、「西鶴賀、空き長屋調査隊」。

予報では天気も心配されましたが、曇りに持ちこたえ、まちあるき開催となりました。

 

集まっていただいた勤労者女性会館しなのきでは、案内人久米さんからこれまでの西鶴賀でのリノベーションを通した建築士会長野支部のまちづくり活動の経過やこれからの計画をお話しいただきました。

久米さんと同様建築士会の勝山さんが加わりスライドショーを使いながら、前年度に行った「西鶴賀エリアリノベーション」活動での、町の方々から上げられたアイディアの発表と、西鶴賀のまちのポイント要所を説明していただきました。

 

西鶴賀のメインストリートが点線で囲われています。小さな〇部分は西鶴賀に点在している小路。

遊郭だったことで入り組んだ小路がたくさんあることや、そのおかげで西鶴賀の通りが発展してきた歴史があること。

小路は今でも入ってみたくなるような雰囲気があり、こういった場所を活用できるような案を提案していきます。

こちらは現状の小路の写真から、

生活のための小路を整備し、その奥の空間に入っていきたくなる所を作る案をイラストにて可視化したもので説明をしてくれます。

 

このスライドショーの最後に、建築士の方々に出来ることは地域住民な方々の地域の悩み相談を受けたり、場所や物件を貸し借りしたい人への交流の場を設けたり、情報やアイディアを提案することなど多方面から人を橋渡しすることだとお話がありました。

そこからさらにその町の住居者や商売人の人々によって、町の可能性を広げられるということなんだなあという印象を受けました。

 

それでは実際に西鶴賀の町並みを見ながら、現在着手中の空き長屋物件を見に行きます。

 

先程のスライドショーでは、現状は駐車場のこの場所で、このスペースを活用したにぎわい広場の場所づくり、高い壁を利用したボルダリング併設のカフェの提案もありました。

 

空き家や空き店舗が増えて、商店街を歩いただけでも実際に結構な件数があることが分かります。

でもこうして町並みの写真を撮ってみるだけでも、昭和レトロな雰囲気を味わえるので活かせそうなものは大きいように感じます。

西鶴賀にある小さな路地をうまく活用して、線を繋ぎ面作りに繋げていければという話もしながら歩いていきます。

 

こちらは、西鶴賀の老舗パン屋さんのエビスパン。いろんな種類の美味しいパンを買うことができます。

今でも様々な世代から大人気のパン屋さんです。

大体お昼過ぎごろで売り切れがほとんどのようです。

 

角には陶芸教室をやっているお店があったり、

レトロで素敵な外観のイガラシ理容店が。

もちろん営業しています。
西鶴賀の歴史の話をたくさんしてくれる店主・イガラシさんの老舗の床屋さんです。

 

現在着手している、西鶴賀の空き長屋物件はここから9棟あります。

長屋でありながら、外観は変わったものが多く参加者の方々から「もったいないね」という声も多くありました。

 

 

以下写真の物件が、今年の6月まで内装をしていた県立大生住居中の物件です。

本日は中1階を少し見せていただきました。

久米さんから、自分たちで壁を張ったり塗ったりした話やかかった費用のこと、1階のスペースにこれから野菜を売りたい学生が入るかもしれないことなどこれからの計画の説明がありました。

 

 

中を見てもらいながら、以前のお店のお話や、これからの交流所となる物件の説明をしてくれました。

この物件の斜め向かいにランチ営業をしている人気定食屋さんがあるそうです。

 

これで西鶴賀の路地を少し散策しながら、新しく出来た西鶴賀のリノベーションイタリアンバル「レオン・ドーロ」さんへ向かいます。

少し小路を歩くだけでも、面白い物件に出会えます。

かつて、小さな路地沿いにも長野市で1番古いうどん屋さん、寿司屋魚屋などでとても栄えていたそうです。

(この門のある平屋の家屋がうどん屋さんだったそうです。)

 

いよいよ「レオン・ドーロ」さんへ到着です。(外観の写真無くてすみません)

中に入ると、おしゃれな空間が広がっています。

壁と梁の色が素敵ですね。

イタリアンバルでは、ドリンクや料理を楽しみながら、お店の方からもお店の紹介とリノベーション後の部屋の活用の仕方や、その際にかかった費用もお聞きしました。

 

そしてそれぞれ参加者の方々の記念撮影をパシャリ。

ピザもとっても美味しそうです!!(とてもおいしいです)

「レオンドーロ」さんでは、実際に見た西鶴賀リノベーション物件に住んでいる県立大学生たちと建築士会の支部長も合流し参加者の皆さんからざっくばらんなリノベーションや空き家物件などの質問会へとなって、今回のまちあるきが終了となりました。