REPORT

【ながの門前まちあるき】7月レポート・8月告知

2025年7月30日

7月のながの門前まちあるき

 

『裾花川から夜風をお届けします』と題して、長野県環境保全研究所の研究員である浜田崇さんが案内人でした。浜田さんは風や気温などの自然環境について研究をしており、今回は善光寺門前に特有の「風」があるということで、風をテーマにまちあるきをしました。

19時から始まるまちあるきということで、なぜこの時間なんだろうと思いながらも、いつもと違う時間のまちあるきに少しワクワクした気持ちでスタートしました。

 

開会式をしたのち、まず向かったのはR-DEPOTの屋上。

屋上の扉を開けると夕方の涼しい風を感じられました。浜田さんからは、「この風がどの方角からきているか・どのくらいの風速を感じるか」を意識的に感じてみてくださいとのことでした。

参加者のほとんどが北西または北北西からの風を感じていました。夕日が沈む裾花川が流れる渓谷のある方角から風が来ているようでした。

 

風を感じたあと、またR-DEPOTの一階に戻り、浜田さんから少し説明をもらいました。

善光寺門前、特に西長野や妻科あたりの地域に特有の風があり、それがまさに裾花川が流れる渓谷から降りてくる風だそう。これを「山風」と呼びます。

グラフは少し見慣れないですが、下の方の黄色い折れ線グラフが県庁の屋上で計測していて、その「山風」を表しているそう。確かに、21時-6時と18時-4時の時間に急に風が強くなっているのがわかります。まちあるきの時間が遅いのもこの風を感じるためだったようです。

「山風」は山と盆地の高低差から、空気の温まるタイミングにズレが生じ、その温度差によって空気が地形に沿って流れるのだそう。

今回感じた風は、山の上の空気が早く冷えたことで、重くなり、下へと降りてきた風が裾花川の渓谷の地形に沿って流れ、長野盆地に流れ出したような「山風」でした。

風に名前があること。風がどこからきているのか。なぜ風が吹くのかを少し知った上で、また外へ出てまちあるきをしていきます。

よく見ると県庁の屋上の日本国旗が南東側に揺れているのが分かりました、これも山風によるものだそう。

みんなで、これは「山風」これは「違う風」と風の識別が少しずつできるようになっていくのを面白がっていました。

県庁のあたりでは強く感じた山風も、表参道に来ると一気に感じられなくなり、建物に遮られていることが分かりました。

同じような間取りのアパートに住むのでも、この山風があるかないかで住み心地が変わるんじゃないかと話たりしました。不動産情報に「山風あり」と書いてあったら面白いですね。

 

 

しばらく風を感じながらお散歩したのち、R-DEPOTに戻って閉会しました。

自分たちが普段何気なく感じている風も、専門家の方と一緒に感じるとここまで違って見えるのかと思いました。

人工物ばかりのまちですが、周りには大きな自然環境があり、それに囲まれながら暮らしているんだなと改めて感じました。普段と違うマクロな視点でまちをみることのできるまちあるきでした。

浜田さんありがとうございました!

 

8月のお知らせ

8月28日(木)16:00〜18:00

案内人は石州流茶人 随均庵亭主の平沢 均美(ひらさわ ひとみ)さん。

タイトルは、『長野で見る日本』

案内人コメント:富裕層外国人のガイドをしてきた経験から、長野で見つけた「外国人に刺さりそうなもの」を紹介します。お店づくり、事業づくりのヒントになるのではないかと思います。

コース

犀北館ホテル

アトリエ&ギャラリーSOW

新井大正堂書店

随均庵(参加費と別途でお抹茶とお菓子代1,000円)

<開催概要>

日時:8/28(木)16:00~18:00

参加費:1000円 (U22無料)

定員:10名

申し込み:電話 026-219-2280  メール info@r-depot.com

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