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ながの門前まちあるき11月レポート 12月のお知らせ

2024年11月27日

「ながの門前まちあるき」11月レポート

11月のまちあるきはスタッフ安東が同行しました。

案内人は長野市まちづくり課の桑原さん。長野市中心市街地の再開発事業に取り組まれてきた方で、今回のコースでは桑原さんが実際に再開発や建設に関わった施設を紹介していただきました。

テーマは『「まちが変わる」ということ』。まちに暮らすみんなが気になるテーマで、どんなまちあるきなのか、ワクワクしながら集合しました。

R-DEPOT1Fのラウンジで、出発式をしたのち、桑原さんからコースの概要を紹介いただき、早速出発です!

 

最初に向かったのはGrand Heights 表参道 壱・弐番館

裏は13階建てのマンションですが、表の一階部分に街並みに合わせた瓦屋根や庇が出ているのが特徴的な建物です。

長野市の再開発事業ではいくつかルールがあり、敷地境界からセットバック(後退)して計画することや公共施設を整備することなど、まちの人が訪れやすい工夫がされているようです。

この表参道 壱・弐番館もセットバックして生まれた空間に、テラス席が用意されていたり、お店の商品が陳列されていたりと、オープンな空気が感じられました。

また、東後町に位置する建物ですが、大字で見ると大字長野・大字南長野・大字鶴賀と三つのまちに跨って計画しているらしく、かなり珍しいことだと教えてくださいました。

中央通りを南下し、次に向かったのはTOiGO W/E。

もんぜんぷら座や銀行がある大きな神田町交差点の北東にあるこの施設。ここも交差点から大きくセットバックすることでできた広場があり、マルシェなどイベントが行われている風景もよく見ます。

ここでは建物の構造についての小話がたくさん!

特に面白かったのはTOiGO SBCの建物1階の大きな柱について。建物1,2階はショップが入っており、3階から上はSBCの放送局で、用途も構造も少し違うそう。

実はこの大きな柱が建物の四隅にあり、2階の床を吊って支えているんだとか!

それによって1,2階は柱の少ない大空間ができ、ショップが入りやすくなっているんです。

ぱっと見では分からない建設に関わった人だけが知る建物の秘密だなあと関心しました。

また、この交差点には昔は大型百貨店が2つもあり、商業の中心地だったところ。

その百貨店が撤退するタイミングがちょうどデジタル放送に移行するタイミングと重なり、信越放送(SBC)がこの場所に放送局を構えるようになったんだとか。

建物だけでなく、企業や人がどう動き、変化してきたのかも教えていただきました。

 

 

さらに南下して末広町交差点へ。

ここは現在再開発を計画している地区。低層が商業施設で高層が共同住宅となるような施設を計画しています。

現段階でのイメージCGの画像を見せてもらいながら計画地区を見ると、ここに本当にそんな風景が生まれるのか…とまだ現実味がなく感じましたが、長野駅前の顔となるようなイメージに魅力を感じました。

 

そして、まちあるきの終着点が長野駅善光寺口です!

ここでも最初に長野駅の変遷を写真で教えてくださいました。長野駅は3世代に分けられ、昔は善光寺と合わせた寺院建築のような形だったそうです。

そこから現在の大庇が建設される際に、桑原さんは担当として計画をしていたそう。

この大庇について盛りだくさんの小ネタを紹介していただきました!レポートに載せきれないので、いくつか紹介…

まずはこの大庇のルーバー(垂木)について

このルーバーの幅をどうやって決定したか。

もちろんデザインとしての余白なども考慮したそうですが、一番基準にしていたのが、鳩が入れない程度の幅にすることだったそうです。というのも前の駅舎の時代に鳩の糞の被害が多く、そこは徹底的に鳩がとまれる隙間をつくらないよう気をつけて計画したそうです。

確かに長野駅の大庇の裏に鳩を見たことは無いですね。見えない計画のおかげです。

 

次に、この大庇を支える列柱。

この大きな柱の足元を囲っているのが、特注の鋳物。

この鋳物の上面のラインが各柱で揃っているのがわかります。ただ、柱が建っている地面の高さがそれぞれ違うので、この鋳物は一つ一つ違うサイズでそれぞれ型を作り、制作されたとのこと。

確かに目線を合わせると綺麗にラインが揃っていて気持ち良いですが、そのためにそこまでの手間をかけていたとは知りませんでした。

このように、長野駅の内外でたくさんの建設裏話を教えていただきました!本当にまだまだたくさんあります…笑

そして、最後は長野駅の改札前にてまちあるきを終了しました。

実際に建設前の写真や、これから建設予定のイメージ画像などを見せていただきながら、まちがこれまでどう変化してきたのか。そしてこれからどう変化しようとしているのかを垣間見ることのできる会でした。

 

案内人の桑原さん、ありがとうございました!(レポート:安東)

 

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