屋上星空観測会
2020年8月21日
天文学、惑星科学、物理学が専門。プラネタリウムの投影・映像番組制作、企画展の企画・実施、天体観察会の実施などをしている。
屋上から見る夕暮れのまち。まちなかで見上げる夏の星空。ここちよい風にふかれながらの観測会です。
それから、時間の経過とともに少しずつ見え始める星を望遠鏡で観察します。
夕方から空に雲がかかり始め、夕立が心配されましたが夜は晴れ間が見えるとの予報を信じて、観測会が開催となりました。
不安な天気の中、たくさんの方々にご参加いただきました。
当日は新小路ビルの屋上にて、案内人陶山さんに市立博物館から天体望遠鏡を持ち出していただきました。
長野県は「宇宙県」。
標高が高いため、星がきれいに見える場所が多くあるのだそうです。
早速、陶山さんに天体望遠鏡を組み立てていただきました。
まず三脚を建てていきます。
今回参加していただいた6歳のおとこのこ。
星が大好きで今回参加してくれました。
望遠鏡を組み立てるところにも興味津々です。
その上に、望遠鏡の筒を支える接続部分(関節みたいな器具)を三脚に設置します。
(夜ということで、写真のブレが激しいのですがご了承ください。)
そこにレンズを設置した筒を装着します。
さらにその筒を固定するために、おもりを付けます。
そのおもりがどのくらいの重さなのか、皆さんで持ってみて確認しました。
ここで、望遠鏡のレンズの仕組みや倍率の説明をして頂きました。
また、この季節に見える天の川と星の紹介をして頂きました。
1等星を観測するには、山間地よりもまちなかの方が見つけやすいということで、晴れ間に星を見つけて一喜一憂しながら、観測会を楽しみました。
木星、土星もはっきりと見ることができました。また、今回の参加者の方々は星が好きな方々が多くいらっしゃって、スマホ用星アプリなどをそれぞれ紹介しあい会話が弾みました。
読めない天気が不安ではありますが、星を観測できるまちあるきは違う季節にも開催してほしいという声もいただき、無事星空観測会を終えました。
火消しの水
2020年8月21日
市役所入庁後の出向以降、計2回通算7年消防局に勤務し、同級生には消防職員と思われている建築職員。中心市街地には縁遠い七二会に在住し、「中(山間地)活(性化)」や消防団活動へ傾倒しつつ、市街地整備課 都市再生担当で「中活」を目指す。
市民の防災意識が高まる中、消火用の「水」について、現物を見ながら隠れた部分をご説明いたします。新中央消防署では、消火栓からの放水を体験していただき、災害時に役立てていただきたいと思います。
↓
地面の下の「水」~善光寺大勧進···市内唯一の道路内にある防火水槽とその隣にある地下式消火栓の中をのぞきます。普段は見えないマンホール蓋の中、どうなっているかお見せします。
↓
いにしえの知恵~西町界隈···全国的に珍しいと言われる「畳差し」と言われる貯水方法。門前の皆さん方の善光寺に対する熱い思いを感じてください。
↓
水のちから~中央消防署···元勤労者福祉センター跡地に建てられた新しい防災拠点。みなさん自身に消火栓からの放水を体験していただきます。消防の方は楽々持っていますが実際は…(消防隊が出動してしまうと体験できない場合があります)
当日は快晴に恵まれましたが、朝からむしむしと暑く猛暑日となりそうです。
朝早くから参加者の方々にお集まりいただき、門前周辺の古くからある防火用水などの仕組みを見に行きます。
まず、楽茶れんが館を出てすぐ左手に消火栓があります。(ちょうど消火栓が写っておらずすみません)
案内人宮川さんからいただいた資料ではこんな状態で地中に埋まっているんだそうです。
車などの接触事故で、ぶつけられても赤い部分と地下部は水圧が違うため、吹き出さないんだそうです。
なんと一台50万ほどだとか。
そこから仁王門の方へあるいていくと、消火栓のマンホールが。
ここはこのデザインですが、様々な場所で違うデザインが色々あるそうです。
消防士デザインの蓋見たことあります!
仲見世通りを抜けて、善光寺境内すぐ前の消火栓の蓋を開けます。
ちなみに、マンホール蓋開ける棒ばバール、開閉機と呼ばれて、ホームセンターなどでも購入できます。
中はこんな状態になっており、格納ピットとよばれるそうで、水が浸かってもはけて乾く中がさびない構造になっているそうです。
善光寺周辺は、善光寺と同じ水道管を使っているのだそうです。
蓋にゴムが付いているのは、凍結防止のため。
権堂アーケードで点検された後に、栓がちゃんと閉まっておらず、水が溢れてるという通報が入った事があるそうです。
以前松代では水でなかったことがあること、大正のものは水が錆びて濁っており、そのさび抜きをするのに次の朝までかかったことがあるなんて言うお話もありました。
たまに見かける、背の高い消火栓標識。
そこには広告もついています。さらに、見えにくいですが、そのポールに白い矢印が付いていて、消火栓のある場所を示しています。
西町の方へ来ると、畳差しという門前に古くから伝わる防火用水路で、江戸時代から善光寺さんを火事から守るために各家の下屋地下に設けられたということです。
西方寺さん入り口のところから水路内を少し覗けました。
6月に開催された、レア神社詣でにて、齋藤宮司さんが畳差しのお話をされたことを思い出しました。
中央消防署へ向かうまでの406号線でも、ビル横に設置されている放水口のことを紹介してくれました。
3階以上の防水用に接続する放水口は、建物の持ち主が規定に沿って設置するものだそうです。
こちらは歩道横に消防車が止まって、接続するタイプ。
また以前の桜枝町の分署では、出動時下り棒で降りていましたが、より大人数が安全に下りられるという理由で階段の利用に変更になったそうです。
その桜枝町分署からここに移ったそうですが、今は長野中央消防署が新しく出来たため、現在は貯水用として利用される程度だそうです。
いよいよやってきました。
新しく建てられた中央消防署です。
消防隊員の方々にお出迎えいただいて、署内を案内してもらう前に少し休憩。
中には、昔使われていた消防設備、備品が展示されていました。
昔の人の技術すごい。(現代も遥かにすごいです)
消防車や救急車のミニカがいっぱい。
かわいい働く車たちです。
こちらはイベントに展示されたりするかわいい消防広告カー!
外へ戻ってきたら、救急車が出動していきました。
ここからは参加者の方々と2班に分かれて、放水体験と消防車と救急車のお話を聞きます。
まずは放水体験から。
こちらの600L水を積めるポンプ車を先ほどの消火栓に繋ぎ、今日は放水体験をさせていただきます。
猛暑となった天気の下、消防隊員の方に防護服を来ていただいて放水訓練(体験)の指導とお話を伺いました。
すごい水圧(今回は5キロほど)で噴射する水を、的を狙って放水します。
私も放水しました!
すごい水圧で、ホースを握っているのがドキドキしました!
実際に、隊員の方々はこの2倍ほどの水圧の水を噴射し、火災現場で鎮火活動をしています。
今日みたいな真夏日で猛暑となるときでも、さらに熱い火のなかへと向かわなければなりません。
本当にすさまじい仕事で想像しただけでも火事は恐ろしいと思いました。
今日は皆さんで交代して放水します。
放水時ではホース口を変えることでシャワー上にして、火から自分の身を守る方法もあるそうです。
また、ホースの取り外しの方法などご説明いただきました。
続いて、緊急車両についてのお話をお聞きしました。
こちらははしご車で、45mの高さまで伸びるのだそうです。
(垂直に45mではないので少し下がるそう)
また、左側に見えているホースみたいなところから、少し水が噴射できるそうですが、このはしご車には水は積めないのだそうです。
また、カーナビみたいなタブレットがあって、そこには消火栓の位置や建物の種類、名前などが記載されていて、救急活動に役立てられています。
現代の高技術はすごいですね。
この車両は、消防車に見えますが救助に特化した設備がたくさん搭載されています。
そのお隣のくるま、こちらは指令車。発電機やホワイトボードなど搭載していて、現場で作戦計画を指示できるような設備が搭載されています。
このほかに現在出動中の救急車と合わせて2台の救急車があります。
現在はコロナウイルスのこともあり、救命隊員の方々が感染しないよう徹底予防をして出動するそうです。
今回は災害や感染症などに関わって働いている消防署で、緊急時に対応してくれている消防と救急の皆さんの仕事内容と大変さを少しだけ知ることができました。
今後は緊急時には自分が何ができるかということを考えて防災したり、また消防隊員、救急隊員の皆さんのありがたさが実感できるまちあるきとなりました。
暑い中、お集まりいただいた参加者の方々、ご協力いただいた中央消防署の皆さん、ありがとうございました。
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