箱清水の暮らし
2022年2月26日
10:00~12:00
参加者:9人
案内人:前田芙美(働き方研究所カランコエ 管理者)
【プロフィール】
愛知出身、 街中エコビレッジ/いるかビレッジの立ち上げに関わり、 赤ちゃんからお年寄り、 外国人が集う多様性保育や自然学校を行う。インドでヨガを学んだ後、 2年前長野市に移住し障害者就労支援カランコエにて鬱や発達障害などで生き辛さを感じている方の働くサポート塾を運営している。
【コース案内】
善光寺の賑やかな通りを抜け、 裏側まで行くとそこに住む人々の日常の暮らしがあります。 箱清水に住んで2年。 地域作り、 鬱や障害をお持ちの方を支援する仕事を通して、 この土地に住んで感じる様々なことをお伝えします!
【コース】
善光寺の西側を通り裏口から抜けます。 休憩所の甘酒でホッと温まりましょう。
愉快な人気の美容院。 横沢町でのお祭りや、シェアハウス時代のつながり、 町のキーマンをご紹介します。
小さな八百屋さん。 いつ行っても誰かがいて近所のを感じさせてくれる。 野菜が安くて大きい!
近所のおばあちゃんと一緒にやっている畑をご案内します。 この辺りのコミュニケーションはこのおばちゃんの元気のおかげ?!
箱清水の台所。 晩御飯に困ったらすぐにここ!この超アットホームな定食屋さんでランチを食べて、 みなさんと仲良くなりたいです!※実費必要
本日のコースは「箱清水の暮らし」。
案内人は「働き方研究所カランコエ」管理者の前田芙美さん。
日ごろから身近な社会課題に対し、周りの人々をゆるやかにつなぎながら寄り添う前田さんが感じる「箱清水の暮らし」のあれこれをお聞きします。
子供との生活を考えたときに利便性のある家や場所が頭をよぎったものの、今いる箱清水から“誰が住んでいるかわからない町”に引っ越す気持ちにはなれなかったそうです。
最後のコース「とんかつ健」さん。
地域の方々からもご飯処として愛されており、前田さんも「ごはんに困ったら迷わずここ」という絶大な信頼を寄せているお店。
一旦お店の前で解散し、希望者の方々で入店してごはんを楽しみました◎
実はスタート前に前田さんから「どんな小さなことでもいいので、目にした景色から社会課題と、それに対する解決策を考えてみてください」とお題が出ていた一行。
とんかつ健さんに入る前に振り返りの時間を作り、ひとりひとり、今日の感想やお題に対する自分なりの考えなどを出し合いました。
どんな話にも「うん、うん」とにこにこうなずいていた前田さんと、背景に広がる箱清水の街並みがあたたかく見えた昼下がりでした。
(同行:大日方)
東町に歴史を刻む 寺社“お宝”巡り
2022年2月25日
参加者:11人
案内人:井口優子(ジャーナリスト/[ひがしまち・ハッピー・アワー]代表
【プロフィール】
実家は旧問屋街時代の丸万旅館。 早稲田入学で東京↓NY、 SF、 PH、 再びSFと14年程アメリカに住み↓東京↓東町。 ʺ東町愛〞 から、東町区副区長・自主防災組織会長も務める。
【コース案内】
かつて問屋街として大いに栄えた我が町東町は、 現ナガノアークス (卸センター) が昭和4年に開設すると問屋が移り、国道406が東町を横断すると店が減り、 賑わいは失せてしまいました。 が、 どっこい、 近年は旧問屋の建物を生かした店舗もでき、 新しい町の姿を見せています。 核となるのが長い長い年月変わらずここに歴史を刻む寺社です。
【コース】
東町が善光寺領であった1550年頃に建
てられた浄土真宗のお寺。 江戸時代に描かれた開基肖像画、 聖徳太子肖像画は私も初めて拝ませて頂く。
お隣の岩石町に鎮座。 善光寺七福神の 「恵比寿」 が祀られ、 商売繁盛をお願いする 「えびす講」 の夜は、 問屋街時代の東町も参拝客で大賑わい。 全国から営業マンがきて丸万旅館も大繁盛。
東町が宮本の善光寺三鎮守の一社。 長野市指定有形文化財 「御柱祭行列図大絵馬」 拝観。
「東町屋台」 は、 町が経済的に豊かであった明治5年頃完成。 当時の町民の心意気が伝わる立派な屋台で町の誇り。
本日のコースは「東町に歴史を刻む 寺社“お宝”巡り」。
案内人はジャーナリストや「ひがしまち・ハッピー・アワー」代表として活動されている井口優子さん。
東町の名家丸万旅館で生まれ、東京やアメリカを飛び回って多忙に過ごす日々を経て、再びこの町に戻ってきた井口さん。その目から見る東町を、寺社を軸にご案内いただきます。
まずは、現在の東町駐車場や国道406号線ができる前の東町の街並みを振り返り。
南下して「康楽寺」へ伺いました。
かつて東町が善光寺領であった1550年ごろに建てられた浄土真宗のお寺です。
23代目のご住職がお迎えくださり、1847年の北信地方の大地震で本堂が全焼し、今の本堂は1886年に完成したものだというご説明などを受けました。
(それでも136年…)
お堂の中では詳細な資料もいただき、ご本尊も拝ませていただきました。
江戸時代に描かれた聖徳太子の肖像画は「撮っていいですよ」とご住職がおしゃったにもかかわらず、なんとなくカメラを向けるのをためらうような威光がありました。
武井神社の西側にある「虎小路」を通ってコース2か所目の西宮神社へ。
虎御前という名のある芸妓が善光寺参拝の折に、「曽我兄弟」という仇討ちをした兄弟を弔う石碑を建てたことから小路の名前がついたとか。
ちなみに写真に写っている石の垣根「玉垣(たまがき)」には、かつて権堂にいた芸妓さんの名前が刻まれたものもたくさんあるそうです。
西宮神社へ到着。
約350年前に兵庫県西宮市の西宮神社から神様をお呼びして誕生した神社で、氏子を持たない崇敬神社です。
1月20日の初えびす祭、11月20日のえびす講祭には昔も今も、多くの人でにぎわいます。(※昔の人出は今の比ではなかったらしい)
宮司の丸山さんにえびすさんの由来や神社のについて、えびす講のはじまりなどさまざまなお話を伺いました。
釣竿一本と大きな鯛とにこにこ笑顔で七福神の中でも筆頭に挙げられるえびすさん。
今では商売繁盛の神様として有名ですが、「釣りして網せず」という言葉もあるそうで、自分の力で自分に必要な分だけを釣る(なんでもかんでも必要以上に欲をかかない)という意味を教えていただきより愛着と尊敬が増しました。商売に限らず大事ですよね。
そしてこちらでもご本尊を拝ませていただきました。
ありがとうございました!
そしてコース3ヵ所目の武井神社へ。
現在は入口に駐車場もあり見通しの本堂まで良い神社のイメージですが、井口さんいわく「私の中の想いでは“トトロの森”」。
木の茂ったかつての神社の貴重なお写真も参考に見せていただきました。
宮司の奥様からご説明を伺いました。
「鈴を鳴らした後に2拝2拍手1礼」「鈴は自分の身を清めるために鳴らす」というお参りの作法も教えていただき、一同お参りしてから本堂へ。
平安初期に建立され、鎌倉時代には源頼朝によって善光寺三鎮守(妻科神社、武井神社、湯福神社)の一社として定められたそうです。
諏訪大社と同じ神様が祭られており、諏訪の有力豪族・武井祝一族が奉斎したことから「武井神社」と呼ばれるようになったという説もあるとか。
長野市指定有形文化財にもなっている「御柱祭行列図大絵馬」。
江戸、大正、昭和のそれぞれの時代に描かれた大絵馬は見れば見るほど興味深い作品。
そんな絵馬を復活させようと、平成に有志でお金を出し合って完成させたのがこちらの大絵馬。
昔ながらの建物を利用してシェアオフィスやお店などを始められた方々が大きな原動力となったそうです。
御嶽海の優勝で再度話題沸騰中の雷電の大石。
そして最後に東町屋台蔵の見学をさせていただきました。
明治5年頃に造られた意匠の凝らされた立派な屋台も特別に見学を。
本来屋台は、お祭りの際にお囃子と共に町を練り歩きいて悪いものを引き付け、解体とともにその悪霊を退散させるという意味合いもあるそうなのですが、組み立て知識のある人手の不足や財源の不足で「展示」という形で蔵に収納されているそうです。
一通り見学させていただいた後、
最後になんと、井口さんから「善光寺木遣り」のサプライズ実演が!
参加者としてご参加くださっていた「井口さんの木遣りの先生」とともに、立派な木遣りを披露していた大ました。
「どうしたら新しい息吹とともにこの町(東町)が存続していけるのか」、を常に模索しているという井口さん。
東町のまちあるきなども構想されているそうで、もし実現したらまた私の周りにも紹介したいなと思います◎
(同行:大日方)
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